会計不正と品質不正の問題で巨額の損失を計上し、2025年度の決算が5646億円の最終赤字に転落した京都市のモーター大手「ニデック」は、監査法人から「意見不表明」とされた2025年度の有価証券報告書について、訂正作業を行っているもののいまだ監査法人からの“お墨付き”を含め、意見が得られていない状況だときょう=28日、明らかにしました。
ニデックをめぐっては、グループ内で収益を過大に計上したり損失の計上を先延ばしにしたりするなどといった不正が見つかったほか、一部の製品で顧客に無断で設計を変更するなどの品質不正が明らかになっています。
会社は先月30日、「有価証券報告書」を財務省関東財務局に3カ月遅れで提出していて、報告書によると2025年度の決算では一連の問題に伴う損失として当初の想定を大きく上回る約6321億円を計上し、約5646億円の最終赤字だったとしています。
一方、今回の有価証券報告書について監査法人は、会計不正に関与したり虚偽の説明をしたりした役職員の適切な人事的な是正措置が一部で完了しておらず「十分かつ適切な証拠を入手することができなかった」として2年連続で意見を表明しなかった一方、今月1日の会見では引き続き会社側と協議を続け、10月中には意見を示したいとの考えを示していました。
こうしたなか、ニデックはきょう=28日、2025年度の有価証券報告書について訂正作業を進めているものの、いまだ監査法人から“お墨付き”も含め意見を得られていない状況だと明らかにしました。
会社は引き続き監査法人と協議しつつ、意見不表明の根拠および結論の不表明の根拠となった事項に対して速やかに対応を図るとしています。
一方、ニデックは去年(2025年)10月28日「会社の内部管理体制などについて、改善の必要性が高い」として東京証券取引所から「特別注意銘柄」に指定されていて、1年後に内部管理体制確認書を提出する必要があり、会社はあさって=30日に確認書を提出するとも明らかにしました。
東証はその後、報告書をもとに審査を行いますが、内部管理体制などが改善されていないと判断すると、原則として上場廃止となります。
今後、監査法人が有価証券報告書に対してどのような意見を表明するかはわかりませんが、“お墨付き”が得られていない現在の状況は「内部管理体制確認書」を提出した後の東証の審査にも大きな影響を及ぼす恐れがあるとみられ、ニデックとしては「上場廃止」という最悪の事態の回避に向けて正念場が続きます。
