「Live News α」では今週、未来に向けたSDGsについてお伝えします。
27日は、トルコで相次ぐ巨大な陥没穴。
気候変動を原因とするこの現象を減らそうと、ある研究が進んでいます。
直径約28メートルの巨大な穴。
トルコ中部の農業地帯では近年、こうした穴が次々と現れ、その数は実に700個以上。
いったい何が起きているのでしょうか。
畑の真ん中に現れた巨大な穴。
穴が開いた瞬間に居合わせた男性は「戦闘機が襲ってきたような音でした。すぐに起き上がってそっちの方を見たら、畑の中から煙が上がっていました。穴が大きく開いていて目が回りました」と話します。
ドローンを下ろして穴の中を見ると、大きく垂直の崖のように真下に陥没しているのがよく分かります。
穴の深さは35メートルほどで、11階建てのビルに相当します。
男性は、当時の恐怖を「とても怖かったです。夜は全然眠れませんでした。あっちに行ったりこっちに来たりうろうろしていました」と語ります。
異変が起きているのは畑だけではありません。
2024年に地盤が沈下したという家の中を見せてもらうと、床に置いたオレンジが勢いよく転がっていくほど傾いてました。
さらに部屋の奥へ進むと、耐震にも影響が出そうなくらい、大きなひびが入っていました。
住人:
大きな音がして急に壁にひびが入りました。家がこっち向きに傾いて、至る所ひびだらけです。怖かったので慌てて外に飛び出しました。
住人は生活の基盤があるこの場所を離れられないため、近くに新たな家を建てたといいますが、「新居を建てましたが、陥没穴がまたできるのか見当もつきません。他に選択肢がないので仕方がないんです」と話します。
突然現れる巨大な穴。
なぜこのような現象が起きているのでしょうか。
コンヤ工科大学陥没穴研究所・アルック教授:
陥没穴は、干ばつと地下水のくみ上げ過ぎが原因だ。
この地域では気候変動により雨の量が減り、地下水の水位が年々低下。
一方で、穀物を育てるためには地下水をくみ上げる必要があります。
問題は、そのくみ上げ量で10万カ所以上に上る「違法に掘られた井戸」で、過剰に地下水がくみ上げられているといいます。
そのため、地下の空洞を支えていた地下水が減り、地面が陥没し巨大な穴ができるのです。
コンヤ工科大学陥没穴研究所・アルック教授:
このままでは、いずれ家や道路、交通機関、工場など、あらゆる場所が危険な状況になる可能性が高い。
こうした中、陥没穴を発生させないための研究も進められています。
栽培されていたのは品種改良中の加工用のトウモロコシ。
栽培に必要な水の量を半分にすることを目指しています。
さらに「バフリ・ダーダシュ国際農業研究所」では、水を一切与えなくても育つ小麦なども開発したといいます。
バフリ・ダーダシュ国際農業研究所 オスマン・イェネル所長:
より少ない水でより多く収穫できることを目指して研究していく。陥没穴の発生は防げないが、減らすことはできる。
陥没穴から人々の命や生活を守るためにも、持続可能な農業への転換が求められています。
