京都市に本社があるモーター大手の「ニデック」はきょう=20日、会計不正の問題について「役員責任調査委員会」が調査を行い、創業者の永守重信氏を含む元役員ら9人の法的責任を認定した報告書を公表しました。
ニデックをめぐっては、グループ内で収益を過大に計上したり損失の計上を先延ばしにしたりするなどといった会計不正が複数見つかっています。
この問題について、弁護士などでつくる第三者委員会は報告書で、創業者である永守重信氏を起点とする強すぎる業績へのプレッシャーが原因としたうえで、直接的な関与はないものの「会計不正について最も責めを負うべきと言わざるを得ない」と結論付けています。
会社は、第三者委の報告書を踏まえ、過去の役員を対象に法的責任の有無を調べるために役員責任調査委員会を設置し調査を行っていましたが、調査委員会は今月16日、創業者である永守氏をはじめ、先月社長を辞任した岸田光哉氏など歴代社長を含む計9人に対し「損害の範囲については寄与度について判断されるべき」としつつ「会社法に基づく損害賠償責任がある」と結論付けています。
具体的に指摘を受けたのは、永守重信氏・小部博志氏・佐藤明氏・吉本浩之氏・関潤氏・岸田光哉氏・村上和也氏・落合裕之氏・旧執行役員の計9人です。
そして会社はきょう=20日、役員責任調査委員会から受け取った報告書を公表しました。
報告書によると、ニデックが策定した資産の健全化プロジェクトや構造改革を行うための処理方針について「業績目標の達成を最優先とし、達成できた範囲内で負の遺産の処理を認めるというものであり、会計における基本的な理念・考え方が逆転している」と指摘。
一般的な会計処理とは異なり、ニデックでは先に達成すべき業績(営業利益)の額が決まり、そこから逆算して減損処理等の対象となる資産が決まることになるため、先送りすることができず、会計監査で必ず指摘されることが予想される場合には、「構造改革費用」名目で処理していたとしています。
そのうえで「経営トップである永守氏と小部氏が会計処理に関してこのような誤った考えを有しており、それを是正すべき CFO(最高財務責任者)の佐藤明氏と旧執行役員が経営トップの意向を優先して負の遺産に関する誤った処理方針を策定・実施し、後任の歴代社長(吉本氏・関氏・岸田氏)や常勤監査役(村上氏・落合氏)もこのような処理方針を是正することなく、長年にわたり負の遺産の処理が先送りされてきたというのが、ニデックにおける会計不正の実態である」と結論付けています。
この報告書を受け、会社は9人に対する損害賠償請求などの法的措置を行うべきかどうか、検討を行っているとしています。
