高市政権の発足からあす=10月21日で1年を迎えます。
食料品の消費税を来年4月1日から2年間、8%から1%に引き下げる法案が、20日に衆議院で審議入りしました。
関西テレビ「旬感LIVE とれたてっ!」に出演した政治ジャーナリストの青山和弘氏は、与党の自民党と日本維新の会が3分の2を超える議席を持つ衆議院だけではなく、少数与党となっている参議院でも「成立にだいぶ近づいている」と説明。
日本保守党などの賛同が得られることなどを理由に挙げました。
一方で、野党が「減税よりも給付」などと反対の姿勢であることについては「野党はそれぞれ主張が異なる。対象品目や期間を限定せずに消費税を減税すべきという考えなど微妙な違いがある。また進む物価高で減税による効果が本当にあるのか疑問視している」と背景を解説しました。
■ 審議入りした食料品の消費税減税法案 およそ10兆円の財源が課題に
「食料品消費税」減税法案の内容は、来年4月1日から2年間、「食料品・飲食料品の消費税を8%から1%に引き下げる」というものです。
実施にはおよそ10兆円規模の財源が必要になります。
財源をどこに求めるのか、そして効果があるのか、などが論点として挙がっています。
■ 衆議院は3分の2超 参議院は4議席不足も「成立に近い状況」
まず「法案はスムーズに成立へと進むのか」と問われた青山氏は、自民・維新の与党が全体の3分の2以上の議席を占める衆議院は問題なく成立すると説明。
その上で、“少数与党”となっている参議院でも「成立にだいぶ近づいている」と説明します。
【青山和弘氏】「参議院には、与党の議席が4議席足りません。ただし、百田尚樹氏が率いる日本保守党がすでに事実上、賛成の意向を示しています。
参議院自民党から採決を棄権する“造反議員”でも出ない限り、無所属の議員も含めて成立にだいぶ近づいていると言っていい状況です。
『万が一』の場合に備え、公明党や国民民主党が賛成できるような法案への修正協議が進むかどうかも、1つの焦点です」
■ “給付”か減税か 野党の主張は
スタジオでは、財源の議論に加え、野党の対応にも話題が及びました。
政府は消費税減税の財源として「税収の上振れ(※1)」、「日本版DOGE(※2)」による基金や補助金などの見直し、「税外収入(※3)」を当てる方針です。
一方、チームみらいを除くすべての野党は、条件の違いはあるものの、消費税の減税や廃止を公約としていました。
そのためスタジオでは「野党は減税に反対するのではなく、財源を見つけたり、『日本版DOGE』で削減する対象を議論するなど、建設的な対応をすべきでは」という意見が出ました。
※1…税収の上振れ=インフレなどの影響により、税収が当初の想定を上回ること。
※2…日本版DOGE=アメリカで実業家のイーロン・マスク氏らが主導した「政府効率化省」にならい、基金や補助金の無駄を見直すこと。
※3…税外収入=税収や国債以外での収入。国有財産の売払収入や日本中央競馬会による納付金など。
■野党「最初から給付にしたほうがいいという立場になっている」背景は
これに対し青山氏は野党側の反対姿勢の背景に、消費税減税を巡る「微妙な考えの違い」があることを説明しました。
【青山和弘氏】「物価高の中で消費税を下げても、進み続ける物価高にその効果が吸収され、結局、物価が下がらないのではないか。収入の多い人も含めて一律に税を下げるよりも、低所得者に給付したほうが効果的ではないかという議論が出ています」
また「多くの野党は消費税の恒久的な引き下げを求めていました。今回は2年間限定の措置であり、対象も食料品に限られる。これらの点も野党は食料品に限らず、恒久的な減税を求めていて考えが違っているケースが多い」と指摘。
そのため、今の与党案であれば「最初から給付だけのほうがいいという意見が強くなっている」と解説しました。
(関西テレビ「旬感LIVE とれたてっ!」2026年10月20日放送)
