被爆の実相を伝える原爆記録映画のフィルム映像に新たな事実が判明しました。80年の時を超え、7日公開されたその中身とは?
戦後、原爆により焼け野原となった広島。
その様子を当時のアメリカ軍が撮影していました。
その後、1946年に原爆記録映画としてまとめられ、2010年には日本でDVDとして販売もされました。
現在そのフィルムが所蔵されているのは、広島駅前のエールエール広島にある「広島市映像文化ライブラリー」。
全国でも珍しい公立のフィルムアーカイブ施設です。
【加藤雅也キャスター】
「広島市映像文化ライブラリーです。
きょうこちらで原爆の被害を記録した映像が、これまで公開されていたものよりも広い画角で公開されるということで、会場には多くのメディアの姿も見られます」
7日明らかになったのは、これまで公開されていた映像の画郭より広い範囲の映像が、フィルムに残されていたという事実です。
例えばこのシーン。
これまでは、赤枠の画郭で公開されていました。
「指の熱傷を免れている」と紹介されていますが、その指は見えていません。
しかし、今回発見された映像では、指が無傷である様子がしっかりと見えています。
なぜ可能になったのでしょうか。
実は、これまでアナログで行っていたフィルム調査作業。
今年4月からデジタル機器が導入されました。
【広島市映像文化ライブラリー 映像技術専門官 鈴木伸和 主事】
「フィルムの調査をするスピードが格段に上がった」
こうして今年7月の調査中に、今までの映像サイズで確認できなかった映像が、複数の箇所で判明したということです。
【広島市映像文化ライブラリー 映像技術専門官 鈴木伸和 主事】
「多くの方に見ていただいて、何かしらの発見を、私たちだけでなく、皆さんでしてもらいたい」
■スタジオ
これまでこれが明らかになっていなかったのは意図的なものではなく、その時代時代の規格に合わせて映像が編集されていたという関係で、今回新たにこういったものが発見されたということのようです。
こちらをご覧ください。長崎編です。もともとこのような赤枠の中の映像でした。実際今回広く見えるようになったことで、こちらです。
看護師の方の姿が映っていることが新たに分かりました。
拡大すると、人の顔もはっきりと見えます。これが人物の特定につながる可能性もあるということです。
こちら怪我の治療中のものですが、赤枠の中、実際にはこのように見えていたものが、画角が広がり、このように新たな人物が映っています。
顔まで映っているということで、人物の特定だけでも、合わせておよそ 10人程度が新たな映像で確認。
専門家と協力して新たな調査を今後も進めていきたいということです。
