キャンプCOOの鈴木愛子さんは開発のきっかけをこう振り返る。
「当初はサウナ後にリラックスして着られる洋服を作りたいというところからスタートしました」
鈴木さんと、同社CEOの榊原美歩さんは大のサウナ好き。2023年、2人で本場のサウナを体験するためにフィンランドに旅行した時のことだった。サウナを楽しんだあとに街に出て、ふと気がついた。
女性があまりブラをしていない。
「フィンランドの女性がブラを気にせず街を歩く姿がとても解放的に見えたんです。日本だと、ブラを付けることが当たり前。どうしても、サウナの後にノーブラでリラックスした状態で家に帰ることには抵抗がありますよね。そこで、ブラのいらないアフターサウナウェアがあればいいなと思ったんです」
ニーズはどれくらいあるのか。
調査をしてみると、「真夏にブラをするのは暑い」「ブラの締め付けがきつい」など、約7割の女性がブラジャーに不満を抱えていることが判明した。
そして2024年、クラウドファンディングを実施したところ、用意した約200枚が26時間で完売。約600万円の支援を集め、反響の大きさを実感した。
「防災袋に入れた」というユーザーの声
クラウドファンディング終了後には、ユーザーから多くの意見が寄せられた。すると、サウナ後だけでなく、鈴木さんたちが当初想定していなかったニーズがあることに気がついた。
・家でリラックスして過ごす時に着ている
・リモートワークの時に着ている
・宅配対応に便利
・ゴミ出しにそのまま行ける
・家族の前でノーブラでも安心して過ごせる
・旅行や出張の移動の時に着ている
その中に、「この服を防災袋に入れました」という声があった。
「防災」という視点を全く意識していなかった鈴木さんは意外に思い、ブラレスウェアが避難生活でどのように役に立つのか、実際に東日本大震災で被災した友人女性に話を聞くことにした。
実は鈴木さんは福島・いわき市出身。2011年3月11日の東日本大震災の当時は東京で働いており被災は免れたが、実家のご家族や友人は約1~3カ月もの間避難所生活を余儀なくされた。

