リンクの上をバリアフリーで誰もが安心して滑れる場所に、スケート界の新たな試みとは。
音楽に合わせ車いすユーザーとスケーターが夢の共演。
氷の上を誰もが安心して滑れる、みんなが輝ける場所へ。
スケート界で広がる新たな試みとは。
7月に東京・辰巳のアイスアリーナで行われたのは、誰もが楽しめるみんなのスケートイベント「パラスケートフェスタ」。
長野オリンピック代表で現在はコーチや解説者として活躍する本田武史さんの模範演技をはじめ、元選手たちがプログラムを披露しました。
参加者は「すごかったです。こんな迫力があるんだな近くで見ると。いつもテレビでしか、上手な人が滑るのを見たことがないので」「氷の上だと滑るのでいつもとスピードも違うし、車椅子だと背中が汗とかすごく、外歩いたりできないので、こういうところで涼しく動く活動できるのがいい」などと話しました。
本田武史さん:
スケートというのはジャンプを跳んだりスピンを回ったりするだけでなくて、みんながスポーツを楽しむ環境というのはすごく大事。
一般営業中はそのまま入ることが難しい車いすやストレッチャーの人たちが、安心して滑れるようにと始まったイベント。
イベントの趣旨に賛同する元選手たちの衣装や、パラダンススポーツの体験会なども行われました。
日本パラスケート協会・小池幸子代表:
普段、私たち障害者といわゆる健常者の健康な方は触れ合う機会がすごく限られている。お互い楽しい気分を共有すると垣根が一気になくなる状態。本当に一緒にやれる、これが当たり前になる社会ができればいいなと。
もう一つ新たな試みが、車いすユーザーとスケーターがみんなで一緒に一つのプログラムを滑ること。
全員そろうのが難しい中、代役を立てながら練習してきました。
26歳のときに「全身性エリテマトーデス」という難病を患い、車いすユーザーとなった梅津絵里さん。
この日は会議室で振り付けの練習です。
皆さん、腕や背中の使い方が美しい。
実は梅津さんたち、車いすの社交ダンスである、パラダンススポーツの日本代表選手なんです。
梅津絵里さん:
果たしてこれが氷上でできるかどうかっていう不安…。
前例のない試みに、車いすで参加する内田基哉さんも「せっかくやるから楽しもう。楽しむにあたっては頑張りすぎて、苦しみがあっちゃいけないなと」と、楽しさとともに戸惑いも感じていました。
振り付けも試行錯誤の連続です。
体の負担は最小限に、できることは積極的に。
みんなで演じるプログラムに新たな表現が生まれていきます。
全員そろったのは何と本番直前のリハーサル。
ぎりぎりまで振りの修正が入る中、いよいよ迎えた本番。
車いすユーザーとスケーターによるグループ演技が無事終了。
オープニングの花を飾りました。
梅津絵里さん:
スケートっていいなって。ひんやりした風を感じて外にはない爽快感を味わえるので。プロのスケーターさんの一部になったような気がして楽しいなって。
内田基哉さん:
健常者が車椅子の人を見た時に、「苦労してるんだな」「大変だな」という見方をされるんだろうなと、勝手な推測なんだけど。意外と普通の足なんですよ。新しい自分の足で今までなかったこういう楽しみが知ってもらえて、幸せなニコニコが増えるといいな、よかったなって。
氷の上で誰もが一緒にスケートを楽しめる。
そんな未来に少しずつ近づけるように活動は続いていきます。
