今週末に鯖江市の西山公園で開かれる「さばえまつり」、実は移住してきた人たちの手で2年前に新たに作られたまつりです。参加者は県内外のアーティストや学生、そして地元の住民です。今年、よりパワーアップした「さばえまつり」の取り組みを追いました。
鯖江市の西山公園近くの駐車場でつくっているのは、まつりのシンボルとなる巨大人形です。
地域の人から譲り受けた竹製の人形を解体して、新たに「祭りの象徴」へと作り変えていきます。
設計図はありません。
アーティストを中心に、参加したみんなの意見を取り入れながら完成を目指します。
さばえまつりは、市民の「やりたい」を形にする、「つくるを祝う祭典」として2年前に誕生しました。
西山公園を会場に、市内に伝わる民話に着想を得て作った盆踊り「イッココ音頭」や、鯖江をテーマにした巨大紙芝居などメンバーがゼロから作り上げた様々な催しが行われます。
まつりの創始者のひとり、森一貴さんは11年前に鯖江市に移住しました。現在は地元の山形との二拠点生活をしながら、鯖江のまちづくりにも携わっています。
森さん:
「鯖江市がやることは面白いが、職人ならものづくり、活動している方なら市民主役、団体が分散することが多くて、みんなでできることは何かと考えた結果がお祭りなのではないか」
ものづくりの文化が根付く鯖江。森さんは、「もの」だけでなく、自分たちが暮らす「まち」も市民の手で作られていることが、鯖江の魅力だと感じていました。
一方で、立場や世代の違う人たちが出会い、一緒に何かを作る機会は多くありません。そこで目を付けたのが、誰でも気軽に参加できる「祭り」でした。
当初、森さんら3人から始まった祭りは、今では150人余りが参加。鯖江市民だけでなく、県内外のアーティストや学生なども加わり、毎年新たな挑戦が生まれています。
森さん:
「町も市役所の人も僕らのチャレンジを後押ししてくれる。そういったことが嬉しくて僕らもこの鯖江にかかわっている」
この「新たな」祭りを地元の高校生はどう感じているのでしょうか。
鯖江生まれの三原悠季さんは祭り初年度から参加しています。
三原さん:
「僕たちの西山公園でお祭りをやってくれることがありがたかった。自分のやりたいことを行動にしてできる街だと思っている。イベントにただ参加するだけでは楽しいを得られにくい。日々鯖江まつりは成長していると思う」
最初は、若者の生み出す祭りに不安を抱えていた地元の人も、今ではすっかりなじみのメンバーです。
地元住民は「新しい発想とかエネルギーが違うみたいな感じで、地元の人はもっと参加してほしい。既存の祭りはお年寄りが多いので、若者が増えて、祭りでエネルギーを発散してほしい」と期待を寄せています。
県外から移住した人たちが立ち上げた「さばえまつり」。3年目を迎え、ますます広がっていく市民同士のつながりが新たな鯖江市を作っていきます。
