台風25号による被害が拡大しています。
千葉県では印旛沼の堤防が決壊。
大規模な冠水被害が相次いでいます。
周辺では住民の生活への影響も長期化しています。
台風25号の影響で甚大な被害を受ける千葉県。
相次ぐ土砂崩れ、さらに、長期化する大規模な冠水。
なぜ水が引かないのでしょうか。
原因とみられる1つが、氾濫した川の水が流れ込む印旛沼の堤防の決壊です。
台風25号の直撃から2日がたった千葉県。
上空からカメラが捉えたのは、普段は釣り人が多く訪れるレジャースポットの印旛沼です。
しかし、印旛沼では堤防の一部が決壊し、周辺では大規模な冠水が続いています。
関東を襲った台風25号の被害が徐々に明らかになってきました。
千葉市では道路が陥没し、寸断される被害が出ていました。
崖にぽっかりと開いた大きな穴。
付近には大量の木が倒れ、寸断された道路の断面からは雨水が流れ落ちていました。
60以上の箇所で土砂崩れが起きていたのは長柄町。
山から大量の土砂が流れ込んでいた先は、小学校の校庭でした。
普段、子供たちの元気な声が響く校庭は土砂に埋もれてしまいました。
山肌があらわになった崖を見ると、複数の土砂崩れが並ぶように発生しているのが分かります。
至る所で発生した土砂崩れ。
裏山が崩れて飲食店をのみ込み、土砂の威力は室内にも及んでいました。
壁が押されてひびが入り、縦に壁紙が裂けていました。
被害に遭った店は再開のめどが立たず、このまま閉店することも考えているといいます。
味処だるま亭・桜井美智子さん:
もう1回(店が)始められるか…。このまま閉業しないといけないか、まだ全然わからない状態。
住宅街がまるで池のように冠水していたのは、酒々井町。
現在も水は引いておらず、街は一変していました。
家が床上浸水の被害に遭い、部屋が水浸しになった住宅。
水位は約20cmに達しました。
一方、市原市には真っ黒に焼け焦げた住宅が残されていました。
21日に火事が発生したという火災現場は、かろうじて柱が少し残っていますが、それも真っ黒に焼け焦げていました。
土砂崩れが発生した跡もあり、斜面が大きく崩れて土がむき出しになっていて、今も煙が上がっていました。
さらに火災の激しさを物語るように、車ががれきの下敷きに。
台風25号が千葉県に最接近していた21日午後8時半ごろ、住宅から火が出て70代の男女2人がけがをしました。
周辺では当時、停電が起きていて、使用していたろうそくが燃え広がったとみられます。
近隣住民は火災の様子を目撃していました。
近隣住民:
家全体に炎が上がって、あっという間に焼け落ちて悲惨な状態で。
さらに深刻なのが、現在も続く大規模停電です。
周辺一帯が停電する市原市で、許可を得て住宅を取材すると、止まっていたのは電気だけではありませんでした。
自宅が停電した住人:
ここに(食材が)入れてある。水は大丈夫。食品はダメ。臭いがしています。(水が)全然出ない。こうやってもダメ。
台風が直撃してから、電気と水道のない暮らしが2日間も続いていました。
自宅が停電した住人:
この懐中電気とランタンと…。不便ですよ、本当に。自分が実際になったらやっぱり大変。
千葉県では午後5時時点で約2万4280軒が停電しています。
さらに千葉県では、大規模な冠水も続いています。
高崎川が氾濫した佐倉市でも、今もまだ一部で冠水は続いていました。
なぜここまで長期化するのでしょうか。
その原因の1つとされるのが、印旛沼です。
印旛沼は22日早朝、堤防の一部が決壊。
あふれた水が周辺に流れ込み、住宅などで大規模な冠水が続いています。
周りが水に囲まれ、まるで陸の孤島のようになっている住宅も。
農業用ハウスや車が水没していました。
印旛沼でコイの養殖を行っていた男性は、網が破れ、500匹ほどのニシキゴイが逃げてしまったといいます。
印旛沼でコイの養殖を営む男性:
(復旧には)1カ月ぐらい…。もっとかかるかもしれない。いつ復旧するかわからない。ちょっと心配してる。
氾濫した高崎川の水が流れ込む印旛沼。
今回の台風では、予想をはるかに超える雨量だったため、印旛沼の排水能力の限界を超えたといいます。
22日午前4時半には、管理を始めた1968年以降で最高となる水位5.04メートルを観測し、22日早朝に堤防が決壊したというのです。
甚大な被害をもたらしている台風25号。
きょう一日、断続的に雨が降り続いた千葉県。
印西市では水没した車の近くで60代の男性が見つかり、搬送先の病院で死亡が確認されています。
一方、神奈川・三浦市の土砂崩れがあった住宅では、行方不明だった30代の女性の死亡が確認されました。
近隣住民:
もしそのまま(土砂に)飲み込まれていたら、もしかしたら死んでいたかも…。
今回の台風では、これまでに9人が死亡、5人が行方不明となっています。
各地の被害が明らかになる中、早くも次の台風となる26号が24日にも発生する見込みです。
日本のはるか南の海上にある熱帯低気圧は、週明けには強い勢力となって、暴風域を伴い沖縄に接近する恐れがあり、被災地ではさらなる被害が心配されています。
