アメリカのトランプ大統領は22日、国連総会で演説し、イランに「合意か壊滅か」と迫ったほか、ICCからの脱退を各国に呼びかけるなど、強硬な姿勢を打ち出しました。
ニューヨークの国連本部で開かれている国連総会の一般討論演説に臨んだトランプ大統領は、イランについて、核兵器を「決して保有させない」と改めて強調しました。
その上で、イランと合意して国の再建を認めるか、それとも「壊滅させるか」だとして、合意に応じるよう強く迫りました。
トランプ大統領:
イランを壊滅すべきか。彼らが二度と人々や国々を破壊することがないように、迅速に行うべきか。
さらに、イランによる商船への攻撃や核開発、テロ支援が続く限り、各国に対し、イランを経済的に完全に孤立させるよう呼びかけました。
一方で、11月の中間選挙の直後には合意が成立するとの見通しも示しました。
ロシアによるウクライナ侵攻については、ロシアとウクライナ双方の指導者と「非常に緊密に連携している」と説明し、「われわれは戦争を終わらせる。人々が考えるより早く実現するだろう」と述べ、和平に向けて仲介を続ける考えを示しました。
ガザ地区を巡っては、戦闘の終結や人質の解放などを自身の外交成果として強調しアメリカの和平計画を支持した国連安全保障理事会に謝意を示しました。
デンマーク自治領のグリーンランドについては、デンマークとグリーンランドとの新たな合意に言及し、アメリカが大規模な軍事基地を2カ所建設すると表明しました。
北極圏と北大西洋でアメリカの軍事的な存在感を強化する考えを示しています。
国連については、「大きな可能性がある」とする一方、「グローバリストの官僚による極左的な考えの押しつけをやめなければならない」と批判しました。
予算や人員の削減については、「史上最も抜本的な国連改革だ」と評価しました。
日本人の赤根智子氏が所長を務めるICC=国際刑事裁判所については、「反米的で邪悪な者たちからなる裁判所だ」と強く批判しました。
アメリカ軍の兵士らがICCによる捜査や裁判の対象になることを「決して許さない」とした上で、ICCに加盟するすべての国に対し、直ちに脱退するよう呼びかけました。
トランプ政権は8月、赤根所長らを制裁対象に加えると発表するなど、ICCへの圧力を強めています。
AI=人工知能については、AIを管理するための国際的な規制の枠組みを「全面的に拒否する」と表明しました。
さらに、AIを今後、SI=「スーパーインテリジェンス」と呼ぶとした上で、「SIを制するものが勝利する」と述べました。
アメリカが中国などを大きくリードしていると主張し、「産業革命を上回るものになる技術の成長を抑え込むつもりはない」として、開発を強力に進める姿勢を示しました。
一方で、司法省などを通じて、安全性については注意深く監視していくとしています。
このほか、キューバについては、「完全な破綻国家で、やがて崩壊する」と批判し、キューバの状況に「根本的な変化」をもたらすことを目指していると表明しました。
この発言を受け、演説を聞いていたキューバ代表団は途中で一斉に退席しました。
