佐賀市富士町で毎年秋に開催されている古湯映画祭が、今年も12日開幕します。
小さな温泉町でまちおこしのイベントとして始まった映画祭はなぜ40年以上も続けることができたのか。
サガテレビに残るアーカイブ映像で振り返ります。
【富士町古湯映画祭実行委員会山口澄雄会長】
「温泉に入りながら映画館のない町でゆっくりと映画を見るというスタイル」
合併前の富士町で1984年(昭和59年)に始まった古湯映画祭。
大分県の一村一品運動をきっかけに全国に広がっていったいわゆる”まちおこし”を目的としたイベントです。
【富士町古湯映画祭実行委員会山口澄雄会長】
「大分県の湯布院が映画祭を始めたので、同じ温泉地で湯布院がやれるなら古湯でもやれるんじゃないか」
古湯映画祭の特長といえば、敷かれたござの上で寝転がりながら見られる「古湯スタイル」。また会場にある温泉も開放されます。
【来場者】
「自分の自由にして見られるのがいい。魅力」
「寝転んでも見られるし椅子でもみんなくつろいだ感じで」
「ここに来るまで道がすごかったのでこういうところでやるのかなと思って来たが、やっぱり町をあげてやるというのはすごいなと思った」
もう一つの魅力はトークショーやパーティーなど映画ファンとの濃い交流。ゲストとの距離の近さです。
【俳優奥田瑛二さん】
「不倫したい男何位とか1番だったんですけど、そういうレッテルを貼られまして」
これまで仲代達矢さんや役所広司さんをはじめ映画界で活躍する俳優たちが古湯を訪れ花を添えました。
また、大林宣彦さんや篠田正浩さんといった日本を代表する監督たちが、ファンと映画について語り合いました。
「乾杯!」こちらは第20回の記念パーティーの様子。
【大林宣彦監督】
「映画ってやっぱり生き物なので置かれた環境でずいぶん顔つきが変わる。
ここで見ると同じ僕の映画でも何か幸福な映画になる。これがうれしい。
たぶんみなさんこういうことがあってここで上映をしたいと思われるのだと思う。」
その後富士町は人口減少が進み、かつて映画祭を支えていた婦人会や青年団などの組織に変わる担い手づくりが大きな課題となっています。
そんな中、なぜ40年も続けてくることができたのでしょうか。
【富士町古湯映画祭実行委員会 山口澄雄会長】
「多くの映画ファンの皆さんに古湯映画祭が浸透している染みとおっている。
2つ目は過疎が進んでいる中でも何とかして富士町を活性化しようという地域の思い地域の人たちの支え、大きく言えば日本の映画界。
東京ではこの古湯映画祭は話題になるそうで俳優・タレントのボランティア的な精神、こうしたものに支えられているとありがたく思っている」
古湯映画祭の顧問も務める佐賀県出身の映画監督緒方明さんは、かつてこのように話していました。
【映画監督緒方明さん】
「ここ(古湯映画祭)に来るのは夢だった。自分の地元に自分の映画を持ってくるというのは。
映画祭ははやり廃りがあって一時期いろんなまちで町おこし村おこしで始まってなくなったところも多い。
そんな中でここは続いているので貴重な今や僕たちにとっての癒しの場所。
映画人にとっては。」
区切りの40回を経て新たなステージに入った古湯映画祭。
今後については。
【富士町古湯映画祭実行委員会山口澄雄会長】
「過疎地帯でもできる。過疎地帯だからできる。このような映画祭。
そして今よりもより一つでも富士町に古湯に活性化ができれば。
その上で私たちでできる映画祭。
力量に応じた映画祭が続けられていけばいい。」
【鶴丸】
こちらをごらんください。
今年の映画祭はあすとあさって富士公民館「フォレスタふじ」で開催されます。
11日午前中会場を訪れたところ、実行委委員のみなさんなどが準備に追われていました。
今年は森田芳光監督特集ということで、さきほどVTRにインタビューがあった緒方明監督や、11日このあとかちかちLIVEにご出演いただく俳優の秋吉久美子さんなどがゲストとして参加されます。
実行委員会の山口会長は大きなスクリーンで見る映画ならでは醍醐味を楽しんでほしいと話していました。
11日のアーカイブ企画は古湯映画祭の懐かしい映像でした。
