夏山シーズンを終え、富士山では10日午後、登山道が閉鎖されました。
「閉山日」の10日は朝から“駆け込み登山”をする人が殺到。
地元スタッフが注意を促す光景が相次ぎました。
午後2時、山頂へと続く山梨県側の登山道のゲートが閉鎖された、10日の富士山。
門が閉まったことを告げると驚く登山客や“登山ストップ”がかかる人も。
“閉山前日”となった9日は天候が大荒れとなったため、メインルートが通行止めになり、2人の登山者が亡くなる事態となりました。
そんな悪天候から10日は一転。
山梨県側の「吉田ルート」五合目には、閉山前の“駆け込み登山”をする人たちが殺到しました。
訪れた人は「元々4時くらいから行く予定だったんですけど、交通が全線止まっていたので…」「ギリギリに来ました。(Q.弾丸で?)はい。(Q.目標は?)山頂です」と話しました。
“今日がラストチャンス”と話す、外国人の登山客も。
ベルギーから来た人:
仕事のスケジュールを調整して今日来るしかありませんでした。
カナダから来た人:
今日は僕たちが日本にいられる最後の日なんです。道路で土砂崩れがあって、ここに来るまでも大変でした。
午後2時までにゲートを通過すれば登山できるため、次々と登山道に向かう登山客。
その中には、赤ちゃんを背負って登山に臨む人もいました。
軽装の登山客にはスタッフが注意する場面も。
スタッフ:
山小屋は予約しました?(予約)ないでしょ?
中国人観光客:
まだですが、明日は登れないんじゃないの?
スタッフ:
こんな服装で登山はダメです。また来年来な。
準備不足を指摘され、登山ができなくなった中国人男性。
途方に暮れて、うろうろするしかありません。
中国人観光客:
登山靴がなければ登れないと言われてしまいました。昨日ここに来ることを決めたんです。
そして、午後2時に吉田ルートのゲートは閉鎖。
その3分後、登山道に向かう外国人グループが。
ベラルーシから来た人:
(Q.門は閉まりましたよ?)ゲートが閉まった?なんで?いつ?小屋の予約があるから行かないと。
ゲートは閉鎖されましたが、宿泊小屋の予約をした登山客のみ、特例で通していました。
富士山は夏の開山期を除いて、道路法の規定により、山頂に通ずる登山道は通行禁止となります。
違反した場合、6カ月以下の拘禁刑または30万円以下の罰金が科される可能性があります。
ゲートの閉鎖後、山梨県の担当者はこう注意喚起しました。
山梨県・三枝徹富士山観光振興監:
あすから登山道と下山道は使用ができなくなりますので、登山は控えていただいて、5合目までで楽しんでいただきたい。
山梨県によりますと、軽装登山で指導した人数は、9日までに1471人。
2025年より327人の増加で、8割以上が外国人だったといいます。
一方の静岡県側は10日朝、雨が降っていました。
「富士宮ルート」は5合目でも厚い防寒着が必要なほど寒く、視界も悪くなっていました。
登山を断念した人が降りてくる様子も見られました。
スタッフ:
どこまで行きました?
登山客:
8合目まで。
スタッフ:
風とか強かったですよね?
登山客:
もっと上はもっと強いらしい。
スタッフ:
無事でよかったです。
山頂の気温は午前11時過ぎの時点で8.2度。
寒さのためか、途中で引き返してくる登山客が多くいました。
そして、静岡県側の「富士宮ルート」でも、午後5時にゲートが閉鎖されました。
静岡県警によりますと、2025年、静岡県側の富士山で発生した遭難45件のうち9件は閉山期間中の事故でした。
こうした状況を受け、静岡県は、閉山期の登山対策として「登山届の義務化」を検討しているということです。
また山梨県は、閉山期の遭難事故などに対してはヘリによる救助を有料化することも検討中。
富士登山をめぐる安全対策は急務となっています。
