国連が、面積をより正確に表現できる「イコールアース図法」の使用を促す決議を採択した。従来のメルカトル図法では実際より大きく描かれやすかった地域の差が是正される一方、共同提唱者が公開した地図で北方領土がロシアと同じ色で表示されたことから、日本政府が修正を申し入れる事態となっている。
見慣れた世界地図が変更へ 国連が「イコールアース図法」を推奨
国連はこれまで、日本や世界で広く使われてきた「メルカトル図法」に代えて、「イコールアース図法」を使用するよう促す決議を採択した。

イコールアース図法は、国や地域の面積をより正確に反映するもので、アフリカ諸国が中心となって採用を訴えていた。

これまで使われていた「メルカトル図法」を見ると、北極近くのグリーンランドとアフリカはだいたい同じぐらいの大きさに見える。

しかし、面積が正確に反映される「イコールアース図法」では、アフリカの方がはるかに大きくなっている。
アフリカはそもそも、グリーンランドの約14倍の大きさがあるため、面積としては正しく表すことができるという。
ちなみに日本は、新たな「イコールアース図法」でも大きさはほぼ変わらないという。
新たな図法で生活への影響は
では、このイコールアース図法で暮らしはどう変わるのか。

地図を制作している平凡社地図出版の原田康介さんによると生活に大きな影響はないという。
見た目上は、ほぼ変化がないということが理由だというが、仮に教科書などで変更が出てくるとしても、数年はかかるという。

一方で国連での採択に、「地図を見直すだけの取り組みではなく、より大きな思想的狙いがあるから」と、反対したのがアメリカだった。
公開された地図で北方領土がロシアと同じ色で表記
さらに、今回の新図法をめぐり、日本にも関わる問題も起きている。

図法の共同提唱者であるトム・パターソン氏が公開した地図では、北方領土がロシアと同じ色で描かれていた。
アメリカ政府機関の地図などを参考にしたとしていて、パターソン氏をFNNが取材したところ「制作者として望ましくないと思う状況でも、地図に反映しなければならないことがある」と説明した。

今後、日本語版を出版する時には、日本列島と同じ色に変更するという。

木原官房長官は10日の会見で「誤った認識が広まらないようにする必要があり、地図サイトの運営者に対して表記を修正するよう申し入れを行った」とコメントしている。
(「イット!」9月10日放送より)

