2026年8月4日時点における高知県内の特殊詐欺の被害額は、7億1222万円にのぼっている。そのなかで最も多いのが、警察官や検察をかたって言葉巧みに金銭をだまし取る「ニセ警察詐欺」だ。
2026年(8月4日時点)の「ニセ警察詐欺」の被害額は3億1649億円2026年(8月4日時点)の被害額は3億1649万円と全体の約44パーセントを占め、2025年と比べて約1億円増加している。
急増するその手口と具体的な対策について取材した。
なぜ本物の警察官だと信じてしまうのか
被害は20代の若い世代から70代の高齢者まで、幅広い年代に及んでいる。なぜ人々は騙されてしまうのか。
高知県警・生活安全企画課の小笠原正純課長補佐によると、犯人の手口は非常に巧妙化しているという。
ビデオ通話機能を用い、警察の文字が入った背景や、顔写真付きの偽造警察手帳、さらには逮捕状などを見せることで、被害者に本物の警察官であると誤認させる。
さらに、逮捕状や留置といった言葉を用いて被害者を極度の不安状態に陥れ、正常な判断力を奪う手法が取られている。
第三者との接触を断つ心理的誘導
被害を表面化させないための巧妙な工作も行われる。
ニセ警察官は「秘密保持の対象の事件に指定されている」「第三者に話すと共犯者が逃亡する」などと告げ、家族や知人への相談を厳しく禁じる。
このように外部との接触を遮断することで、被害者が詐欺であると気づく機会を奪っている。
また最初の入り口は通信会社や運送会社をかたる人物で、その後、検察や警察などの捜査機関につなぐ手口も横行している。
被害を防ぐための具体的な対策
このような犯罪から身を守るためには、どのような対策が有効だろうか。
県警は、まずは犯人からの電話を受けない環境づくりが重要であると呼びかけている。本物の警察官がSNSやビデオ通話で連絡をしたり、身の潔白の証明や逮捕を避けるために送金を求めたりすることは絶対にない。
警察官や検察官を名乗る人物から「逮捕状が出ている」などと言われた場合は、その場で電話を切り、最寄りの警察署へ相談することが求められる。
また、犯行に使われる電話番号の多くは国際電話であるため、固定電話の国際電話利用休止サービスや、スマートフォンでの国際電話・詐欺対策アプリの活用が推奨されている。
不審な電話を受けたときはひとりで判断せず、すぐに家族や警察へ相談する行動が、被害を防ぐための最大のカギとなるだろう。
