新潟市の海水浴場で8月10日、遊んでいた小学生と中学生の2人が死亡した事故。専門家は原因について“離岸流”に巻き込まれた可能性を指摘している。
新潟市の海水浴場で小学生と中学生が死亡
10日、新潟市西蒲区の角田浜海水浴場の近くで親子3人が海に流され、13歳の中学1年生の姉と8歳の小学3年生の弟が死亡した水難事故。
新潟海上保安部によると、父親と娘がフロートと呼ばれる遊具に乗って遊んでいたところ沖合に流され、その後2人の場所まで泳いでいった息子を父親が遊具に乗せようとした際に波にあおられ転覆し、海に投げ出されたという。
3人はライフジャケットを着用していなかったことも分かっている。
「風の影響も…」専門家が現地調査
11日に事故現場を訪れた水辺の事故などに詳しい長岡技術科学大学の犬飼直之准教授は「ゴムボートやうき、フロートなどあるが、水面から出ているものは風の影響を受けやすい」として、風向きが事故に関係していると指摘する。
「流れ全体が海岸を背にして右から左方向の流れだった。かつ、風の状態も右から左方向に風が吹いているので、風の影響でも流されやすかった、海の流れでも流されやすかった状態」

犬飼准教授によると、10日は北側から海岸に向かって吹いていた風により海の流れが南方向に集まり、親子が乗る遊具も南西の角田岬の方向へ流されたとみられる。
“強い離岸流”発生か「人間では抵抗できない」
そして、事故の最大の要因として考えられるのが、離岸流だ。
「目撃された場所を考えると、崖下の沖向きの岬の横で発生する離岸流によって、沖向きに流された」

過去に現場の角田岬近くで行われた調査では、海岸に打ち寄せた波が沖に戻ろうとするときに離岸流が発生し、特殊な染料やブイが沖に流れていく様子が示されていた。
離岸流はオリンピック選手でも逆らって泳ぐのは不可能なほど速い流れになることがあるともされていて、10日も強い離岸流が発生していたとみられるという。
犬飼准教授は「波が高くなると流れも速くなる。人間では抵抗できないくらいの規模になるのでとても危ない状態。お腹から胸ぐらいの高さ、それ以上深いところには行かないと考えていただければ」と注意を呼びかける。

水難事故が相次いでいる新潟県内。危険性を認識し、ライフジャケットを着用するなど十分な備えが求められる。

