児童ら11人がけがをした小学校での火災について、元東京消防庁の田中章さんとみていきます。

当時の状況や出火原因についてこれまでに分かっている情報をまとめていきます。4階にある音楽室で授業をしていたところ隣の準備室から火が出ました。火元とみられる準備室、そして音楽室にはスプリンクラーは設置されていなかったということです。また、捜査関係者によりますと準備室にはストーブがあり、コンセントがささった状態で、現在、警視庁が詳しい状況を調べています。

──この出火元とみられる部屋にはストーブがあったという情報があるんですが、出火原因としてはどんなことが考えられますか?

元東京消防庁・田中章さん:
恐らく石油ファンヒーター式のストーブだと思いますけれども、コンセントがささったままですとコンセント付近からのいわゆるトラッキング現象ですとか、ストーブまでのコードのどこかで被覆が剥がれてスパークを起こして、それが火種になって火災になったのかなと電気火災も考えられますね。

──映像を見ますと火のいきおいも大変強いように見えるんですけれども、どうしてここまで燃え広がってしまったと考えてらっしゃいますか?

元東京消防庁・田中章さん:
音楽準備室というのは楽器類とかを収納しておく場所だと思うんです。それから防音のカーテンですとか楽譜、紙類ですね。それから楽器を包み込むようなプラスチックのケースですとか、そういった燃えやすいものがたくさんあったのではないかと。また原因としては石油ストーブがもしあったとしたら、灯油ですよね。これがあったのかなというふうに思います。

──また、出火当時についてですが避難した児童によりますと、「爆発音が聞こえて火が窓から出ていた。ドンという音が3回くらいした」という話もあるんですが田中さん、この爆発音というのはどういった状況が考えられますか?

元東京消防庁・田中章さん:
よく爆発の音を出すのはスプレー式の殺虫剤ですとか、あるいは楽器類を清掃するようなスプレー式のプロパンガスが中に入っているんですけれど、こういったものも熱によって爆発をしますので大きな音は出しますね。

また、出火直後には3階と4階の間のひさしや屋上に児童らが取り残されたんですが、その後ははしご車などを使って無事に救助されました。この火事で、児童2人が骨折する重傷を負うなど合わせて児童ら11人が搬送されています。

──田中さん、狭いひさしに避難する児童たちすぐ隣に黒煙が迫る中で心細かったと思いますけれども、ひさしに避難するという判断はどうだったと思われますか?

元東京消防庁・田中章さん:
学校というのは非常に幅の広い廊下があります。ですから火災の煙が発生しますと一気に両脇に広がるんですね。自動火災報知設備が火災を感知するのと同時に、防火シャッターですとか防火扉が閉まってしまいますので、先生の判断として煙から逃れるためには一時的にひさしの避難が一番いいのではないかと判断したんだと思いますね。

──こうした小学校でのこういうケースでの火災というのはこれまでにもあったものなんでしょうか。別の学校でも注意すべき点などがあれば教えていただけますか。

元東京消防庁・田中章さん:
今まで学校からの火災というのは例えば、理科室の実験中に誤って火が出たとか、調理室から出てしまった火災というのが非常に多かったんですけれども、何も火の気のないこういったところから火災が発生するのはあまりないですね。
学校も年2回避難訓練とかやっています。今、不審者対策で児童さんを避難させる先生の実力、技量が非常に上がっています。ただ、防火シャッター防火扉が閉まった時の避難訓練って恐らくしてないと思うんですね。それを踏まえて、これだけの火災が発生するとシャッターが閉まるということも考えた避難訓練をこれからはしていったほうがいいと思いますね。