『虎退治』で有名な加藤清正公の菩提寺に現れたのは大きな木彫りの虎でした。一方で、これまで参拝者に親しまれていたもう一つの『虎』は目にすることができなくなりました。
【除幕式】「おお~」
咆哮が聞こえてきそうな猛々しい表情の虎。
今にも動き出しそうな躍動感さえ感じられます。
【法要】
6月14日、熊本市の本妙寺でこの虎に仏の魂を入れる開眼法要が行われました。
長さ3・8メートル、高さ2・2メートルと、とても大きなこの虎は、約40年前に
台湾の玉山・新高山の樹齢2000年とされる檜の大木から切り出した一刀彫の作品。元・県議会議員の堤 泰宏さんは会社経営者の友人からこの木彫りの虎を28年前に譲り受け、高森町の自宅で保管していました。
【堤 泰宏さん】
「私の自宅にこの虎を置いていても末代まで大事にはできないといつも思っていた。清正公さんと虎のご縁を知っていたから『もしご寄進ができるなら』と相談をした」
幼名を『虎之助』と名乗ったといい、虎退治の逸話も有名な加藤清正。
堤さんは虎と縁がある清正公の菩提寺・本妙寺に虎が鎮座するための『張虎堂』を建立し、世界最大級と称する木彫りの虎とともに寄贈しました。
【本妙寺 池上正示住職】
「本妙寺のみならず、地域の、熊本の、私たちの守り神のような存在となっていただければ」
新しく木彫りの虎が鎮座した本妙寺ですが、実はこれまで名物だった別の『虎』がいなくなっていました。
【本妙寺 池上正示住職】
「本妙寺の頓写会、張り子の虎のついた笹守りを販売することができなくなりました。名物がなくなって、戦前から親しまれてきた笹守りがもう今年からな無いのかと
思うと、お参りに来てくださる方も寂しい、そして私どもも大変寂しい」
7月23日、清正公の命日に毎年営まれる『頓写会』。名物の一つ、張子の虎が
飾られた厄除けの『笹守り』の販売が今年からなくなりました。
張り子の虎を作っていた京都の職人が廃業したことによるものです。
【本妙寺 池上正示住職】
「これまで地域の、郷土の熊本の皆さま方を見守ってきた虎の御霊が宿ったかのようなこの立派な虎の像が、ここに鎮座する運びとなって感無量」
参拝客のお守りとして手に取られていた名物の虎はいなくなっても、この大きな木彫りの虎が本妙寺の新たな守り神としてにらみをきかせてくれそうです。
