高齢者施設で入所者2人の体内に空気を注入し殺害した罪に問われている元職員の女。

「全ての質問に黙秘権を行使する」と話す中での検察側の求刑は。

2020年、茨城・古河市の介護老人保健施設「けやきの舎」で起きた事件の裁判。

当時84歳の入所者・鈴木喜作さんと当時76歳の入所者・吉田節次さんの2人が約1カ月余りの間に立て続けに死亡したのです。

警察は2人が使用していた点滴のチューブに注射器で空気を入れ殺害したとして、当時施設で働いていた赤間恵美被告を逮捕しました。

2025年12月に行われた初公判で赤間被告は起訴内容を否認し、「私は空気を注入していません。殺害していません」と無罪を主張します。

裁判の争点は、入所者2人が殺害され死亡したのかと、他殺の場合、赤間被告が犯人であるかの2つ。

検察側は冒頭陳述で、赤間被告が点滴用チューブに接続した場合に生じる痕跡と同じ跡がある注射器2本を持っていたことや、犯行時間帯に看護師の赤間被告だけが死亡した男性の部屋に出入りしていたことなどから、赤間被告以外に犯人はいないと主張。

一方、弁護側は最初に死亡した鈴木さんが司法解剖されていない点を指摘。

さらに、「正確な死因の判断は困難」「心臓の病気が原因で死亡した可能性がある」という医師の証言をもとに、「証拠が乏しいのに想像を巡らせて殺人事件にすることは許されない」と無罪を主張しました。

双方の主張が真っ向から対立する中、2026年2月の公判では以下のやり取りがありました。

弁護士:
被告人質問についてどうしますか?

赤間被告:
全ての質問に対して黙秘権を行使します。

赤間被告は被告人質問に答えることを拒否したため、検察側は証言の矛盾を突く機会を失ったのです。

そうした中で行われた18日の裁判。

検察側は「無差別的といえる殺人」「完全犯罪を狙った大胆かつ狡猾(こうかつ)な犯行」などと赤間被告を非難し、無期懲役を求刑。

弁護側は改めて無罪を主張した上で、「これまでの評議で有罪の結論が出ていると仮定し意識してほしいこと」として「動機や重い刑にする理由も証拠で証明されるべき」と述べました。

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