夏の訪れを告げる蛍。いま、その蛍の数が減っているんです。
繊細な光を守るために、たくさんの地道な取り組みが行われています。

5月下旬、千葉県の山田川周辺で、日が落ちると小さな光がふわりと舞い始めました。
その正体は初夏の風物詩、蛍です。

水質の悪化や異常気象などの影響で、その数は全国的に減っているといわれています。

山田川周辺は“源氏ぼたるの里”として、長い間、大切に守られてきました。

山田源氏ぼたるの里を守る会・野村松徳会長:
(Q.自然発生の蛍がいる?)100%自然発生の蛍です。

野村さんは、40年もの間、草を刈ったり、木を切ったり、蛍が生きやすい環境を作り続けてきました。
しかし、ピーク時よりも蛍は減少しているといいます。

山田源氏ぼたるの里を守る会・野村松徳会長:
半分以下かな。もっとかな。(ピーク時は)竹のところに全部止まって光のカーテンのようでした。

蒸し暑く、風の弱い夜に活発に飛ぶ蛍。
暗くなると、川辺に続々と人が集まってきました。

取材した日は、「源氏ぼたる観賞の夕べ」が開かれ、大人から子どもまで蛍の光に目を輝かせていました。

訪れた人は「ただ、蛍がキレイだなっていうだけじゃなくて、自然環境を維持することの大事さとか、そこまでつなげてくれる人がいてほしいな」と話します。

自然の多い場所でしか見られないと思いきや、都会のど真ん中でも蛍を見られる場所がありました。

「ホテル椿山荘東京」では、2000年ごろから専門家の指導の下、人工飼育の蛍が育てられ、1日に200匹から300匹、ピーク時にはさらに多くの蛍が見られるといいます。

「東京の子どもたちに蛍を見せたい」「上京してきた若者たちに、ふるさとを感じてほしい」という思いから、70年以上前に始まった観賞イベント。

庭園運営企画支配人・上田裕三さん:
1年間大切に育ててきた蛍ですし、命の大切さや自然の大切さを学びに来ていただきたいです。

蛍が成虫として空を舞うのは、わずか10日ほど。

自然の中でも都内でも、初夏の小さな光を守る取り組みが続いていました。