総務省が5月29日に発表した国勢調査の速報値に静岡県内では衝撃が走った。県内の人口総数が350万人を下回るのは1980年の調査以来で、前回調査からの減少幅は北海道に次ぐ全国ワースト2位だったからだ。
人口減少が加速 全国ワースト2位の衝撃
総務省が2025年に実施した国勢調査によると、静岡県全体の人口は346万8845人。
2020年の前回調査から16万4357人も減っていて、北海道の23万9195人に次ぐ全国ワースト2位の数字だ。
また、2015年の前々回調査と比較すると減少幅は23万1460人で、これは東京都渋谷区の人口(2025年:23万9119人)と大差ない。
350万人を下回るのは46年ぶり
国勢調査は1920年に始まり、当時の県内人口は155万387人だった。
その後、1940年に200万人を超えると、1970年には308万9895人と初めて300万人を突破。
半世紀で人口がほぼ倍になった計算だ。
県内人口は昭和末期から平成にかけても増え続け1995年は373万7689人、2000年は376万7393人、2005年は379万2377人を記録。
ここをピークに減少へと転じるが、それでも2010年は376万5007人、2015年は370万305人と370万人台を維持している。
それが2020年は363万3202人と370万人を下回ると、2025年はついに346万8845人と360万人どころか350万人も割り込んでしまった。
県内人口が国勢調査ベースで350万人を下回るのは344万6804人だった1980年の調査以来、実に46年ぶりの出来事だ。
全市町で人口減 歯止めどころか拍車
これを象徴するかのように県内すべての市町で5年前から人口が減少。
県内全市町で人口が減少するのは、106年前の調査開始以来、初めてとなる。
2020年から2025年における静岡県の人口減少率は4.5%で、2015年から2020年が1.8%だったことを考えると、人口減少に歯止めがかかるどころか拍車がかかってしまっている。
政令市も苦戦 打開策見えず
静岡県には政令指定都市が2つあるが、全国に20ある政令市のうち7つの市で人口が増える中、前出の通り静岡・浜松の両市はいずれも減少。
特に深刻なのが静岡市で、人口は65万9620人と前回調査に続いて政令市の中で唯一70万人を割り込んだ上、人口減少率は4.9%と最も高くなっている。
さらに、人口の減少幅も3万3769人と全市町村別で全国ワースト2位だ。
静岡県の鈴木康友 知事は「改めて強い危機感を持ち、減少の抑制対策に加え豊かで活力ある社会を構築する適応対策に取り組む」とコメントしているが、人口減少を抑えるための効果的な施策は今のところ見えていない。
