ハンセン病に対する差別や偏見は元患者だけでなく家族にも及んでいました。

OHKが2026年、ハンセン病療養所の入所者に行った独自のアンケートでそんな厳しい現状が浮き彫りになりました。

国は、隔離政策によって元患者だけでなく家族も被害を受けたとして補償金の支払いを進めています。補償金額は続き柄によって180万円か130万円。対象は2万4000人と推定されていますが、請求した人は38%に留まっています。

その理由を探るため、OHKは瀬戸内市にある2つのハンセン病療養所で2026年、アンケートを行い、92人の入所者から回答が寄せられました。

それによりますと1年以内に家族と連絡が取れている人は約7割で、約3割は連絡が取れていないと答えました。

また家族に支給される補償金については「もらってほしい、すでにもらっている」と回答した人が33人で3割を上回った一方、「もらってほしくない」と答えた人も26人いました。

その背景には元患者と家族が抱える複雑な事情が見え隠れします。

「家族から差別的なことを言われ続けてきた」
「家族は何もしてくれなかった」
「請求するリスクを考えると180万円程度では請求する価値はない」
「自分から連絡は取らないことにしている」
「おいの妻は私のことを知らない。知られて肩身の狭い思いをさせたくない」

(ハンセン病問題に詳しい 九州大学 内田博文名誉教授)
「自分が発病しなければ家族はつらい思いをしなかった、家族は被害者だという思い。家族が自分たちに無理に療養所に行くようにプレッシャーをかけた、そういう意味で家族は加害者だという思い」

国の隔離政策が引き裂いた家族の絆。そしてその間でいまも揺れ動く心。

(元患者家族)
「自分の贖(しょく)罪、親に差別的なことをしてしまった」

岡山放送
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