アメリカ中央軍は4日、ホルムズ海峡の退避を支援する「プロジェクト・フリーダム」の第1弾として、商船2隻が初めてホルムズ海峡を通過したと発表しました。
アメリカ中央軍によりますと、ホルムズ海峡を通過したのはアメリカ船籍の商船2隻で、今後はペルシャ湾を双方向に通航できるよう安全を確保したいとしています。
一方、トランプ大統領は4日、ホルムズ海峡でイランの小型船7隻を撃沈したと明らかにしました。
また、FOXニュースのインタビューで、アメリカの艦艇を攻撃すれば、「イランは地球上から消滅する」と強い姿勢を示しています。
イランの国営メディアは、アメリカ側が主張する船舶の通過や撃沈について、いずれも虚偽だと否定しています。
また、韓国外務省は4日、ホルムズ海峡の内側に停泊中の貨物船で爆発・火災があったと発表しました。
トランプ大統領は、爆発はイランによる攻撃だと主張し、「韓国は今こそ任務に参加する時だ」としてプロジェクト・フリーダムへの参加を呼びかけました。
運航会社は「攻撃か内部の火災かは不明」だとしています。
ホルムズ海峡の緊迫がさらに高まる事態になっていますが、ここからはフジテレビ国際取材部・小杉基デスクに「イランが攻撃?韓国の貨物船に何が」「アメリカの航行支援 参加はどうなるのか」の2つのポイントについて聞いていきます。
──1つ目のポイント、韓国の貨物船で爆発と火災が発生したということだが原因は?
船の状況や当時の状況については徐々に明らかになってきていますが、原因は分かっておらず、見方は割れています。
韓国の地元紙では、この原因を判明させるためには数日かかるのではないかといった話もあるそうで、もうちょっと時間がかかるのかなという気がしております。
今分かっていることを整理すると、ホルムズ海峡に停泊中だった韓国企業の貨物船で爆発と火災が起きました。乗組員にけがはないということです。
地元メディアなどによりますと、爆発は機関室の付近、つまり船の内部で起きたというふうにみられていて、外部から見て船体に大きな穴は確認されていないという情報も出てきています。
一方で、アメリカのトランプ大統領は「イランによる攻撃だ」という主張をしていますが、原因についてはまだはっきりしていないのが現状です。
韓国外務省や運航会社は、外部からの攻撃なのか、それとも船内のいわゆる機材などのトラブルなのか、そういう確認をしている最中だということです。
一方で、韓国の海洋水産当局は、攻撃を受けた可能性もあるという見方を示していて、韓国政府がこういったいろいろな情報をもとに情報を分析しているという状況です。
──ホルムズ海峡では様々な国の船が停泊している中、なぜ韓国の貨物船で被害があった?
そもそも今回の爆発が本当に攻撃だったかというのは原因を調べなければ分かりませんが、韓国の船が特定して狙われたかどうかについて、まだ現時点では分かっていません。
ただ1つ言えるのは、背景として、アメリカが4日から船舶を安全に通過させることができる「プロジェクト・フリーダム」というのを開始していて、これに対してイランが強く反発をしていました。
韓国側は、もし仮に攻撃だったら、韓国の船が狙われたというよりは、海域全体の緊張の中で巻き込まれたのではないかという見方があるそうです。
実際、ホルムズ海峡では多くの船が足止めされているような状況で、リスクが広く高まっていると指摘されています。
──2つ目のポイント、こうした状況を受けてトランプ大統領は韓国に対し、ホルムズ海峡を航行するための支援に参加するよう呼びかけたが、韓国はどう対応する?
ここが一番のポイントだと思うんですけれども、韓国としては非常に難しい判断になります。
韓国メディアも指摘していますが、今回の対応は、例えば参加すればイランとの関係がどうなるか、参加しなければアメリカとの関係に影響が出ると。いわば板挟みのような状況になっていると。
ということで、韓国政府の立場としては、今回の爆発については原因を特定することを最優先というふうにしていて、現時点で今すぐ安全保障の課題としてすぐに対応を決めるという段階ではなさそうな感じがしております。
一方で専門家からは、仮に軍事作戦に参加すればイランとの関係が悪化し、韓国の船舶へのさらなるリスクにつながりかねないのではないかといった慎重論も出ています。
韓国政府の関係者は5日、取材に対して、「韓国はすごく複雑でバランスを取らなければいけない」という話をしていたというのが現状です。