子育てを支える新たな制度です。小学校に入学する前の子どもの預け先ですが、共働きの家庭については保育所や認定こども園。それ以外の家庭は幼稚園などに3歳以上で入園します。4月10日に紹介する「こども誰でも通園制度」はこれまで預け先がなかった0歳〜2歳までを支援します。4月から全国で本格的にスタートしましたが、一足先に導入したこども園でメリットや課題を取材しました。

■2歳児が元気に登園

午前9時。長野市川中島町の「フレンドこども園」に2歳の男の子が登園してきました。

保育士:
「元気に来れた?」

利用するのは「こども誰でも通園制度」です。4月から全国で本格的にスタートしました。

■1時間300円で月10時間まで

制度は、国が進める子育て支援策の一つ。親の就労などにかかわらず生後半年〜3歳未満の未就園児は誰でも登園できます。

財源は、医療保険に上乗せして徴収される「子ども・子育て支援金」。国は、保育施設に0歳児の受け入れ1時間につき1700円、1歳〜2歳児は1400円を給付します。

一方、利用料は1時間300円で、月に10時間まで子どもを預けられます。

保護者:
「買い物に行ったり、下の子の世話をするため使わせてもらってます」
「自分の時間を持たせてもらえるのはすごく助かっています。心に余裕も出てくるので子どもともより楽しく遊べている気がする」

■子どもの社会性を育む“プレ保育”

親と離れて過ごすひと時―。

おもちゃで遊ぶ2歳児の向こうでは、生後10カ月の赤ちゃんがスヤスヤ寝ていました。

さて、午前10時、おやつの時間です。

「フレンドこども園」では2024年から試験的に受け入れを始め、1カ月の利用者は延べ150〜160人。ニーズは高いといいます。

保護者の都合で預ける「一時預かり」とは違い、定期的に預けることで子どもの社会性を育むのも狙いです。

フレンドこども園・北澤陽 園長:
「(定期的に)週に1回でもお友達同士の関わり合いが持てることはすごく大事。昔は近所でそれができていたけど、今はなかなか同年代の子がいない。“プレ幼稚園”、“プレ保育園”みたいな意味合いですごく重要な働きをすると考えている」

■保育士確保に園が工夫

一方の保育の現場。

保育士の確保は大きな課題です。園では、受け入れ時間を午前9時〜午後3時に区切ることで、育休明けや子育て中など短時間勤務の保育士4人を確保しました。

育休から現場復帰・今井いづみ保育士:
「勤務時間的にはありがたい。(自分の)子も長時間預けているより短い時間でお迎えに行けるのでうれしい」

2歳と10カ月の2人はこの日は2時間半利用し、午前11時半に帰りました。

■キャンセル時など運営面で負担も

日替わりで登園する子どもたち。おやつや給食では食物アレルギーなど個別の配慮も必要です。運営面では、無駄のない人員配置が求められ、現場にとっては新たな負担がのしかかります。

園では、利用を登録制にし曜日を決めて定期的に登園してもらうことで、やり繰りしていますが―。

フレンドこども園・北澤陽 園長:
「(国の給付金が)子ども1人1時間あたりいくらとなっている。(予約の)キャンセルが出ると職員はいるのに1円も入ってこない状況が生じるのが難しい」

■長野市内の導入はまだ8施設

子育ての“孤立”を防ぎ、子どもの社会性も促す。

制度には大きな期待が寄せられますが、長野市内での導入は、112の保育施設のうち現在はまだ8施設。

地域の子育てを支える新たな仕組みとして定着するには、まだ模索が続きそうです。

長野放送
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