中東情勢の悪化が様々な分野に影響を及ぼしている。新潟県胎内市の歯科医院では、患者や医療提供者の安全に関わる医療資材の供給に不安を感じていた。
■歯科医1人で1日100枚使用するゴム手袋「消費早い」
新潟県胎内市の歯科医院。
診療前に院長の佐久間利喜さんが手にはめるのは、石油製品である東南アジア製のゴム製の手袋だ。1日に1箱以上は使うという。
「患者1人に対して1組使うわけではなく、歯科衛生士に呼ばれた場合、その時にまた付け替えるので結構、消費が早いと思う」
1日に30人ほどの患者を診察する中で、院長1人で1日1箱、100枚のゴム製手袋を使うという歯科医院。
ゴム製手袋を使うのは歯科医師だけではなく、歯科衛生士も使用する。
■新型コロナ禍の教訓から在庫確保も「値上げに出荷制限」
その供給に不安を与えるホルムズ海峡の封鎖だが、医療資源の確保に教訓となっているのが、新型コロナウイルス禍でのマスク不足だ。
佐久間院長は「新型コロナ禍のときに全くマスクが入ってこなかった時期があったので、ゴム製手袋がなくなるのではないかという不安があって、普段よりは多めにストックしている」と3カ月分の在庫を確保していた。
しかし、「少しずつだが値段が上がってきている。出荷制限で今まで10箱入ってきていたのが、2箱ずつという形になって少ない」という。
■手袋だけではなく…様々な医療資材にも影響「早く戦争終わって」
また、歯科医院ではゴム製の手袋だけでなく、患者さんの胸元にあてるエプロン。
さらには、医療器具が滅菌されていることを示すパッケージなど、様々な石油由来製品が使われている。
滅菌パックは、使用した医療器具をこのパックに入れて滅菌処理をすることで、その後も衛生状態を保てるというもので、医療の安全を担保する上で欠かせない資材だ。こちらも供給が少なくなっている。
医療資材の不足で治療できなくなることが、患者にとって最大のデメリットとなると話す佐久間院長。
「本当に早く停戦というか戦争が終わって、石油関係の不安が早くなくなってほしい」