「駅長」を務めたのは鉄道が大好きなお笑いタレントの中川家礼二さん。
「出発!」(中川家礼二さん)
北海道新幹線 開業10周年
新函館北斗駅で3月21日、北海道新幹線開業10周年を記念するセレモニーが行われた。

「北海道が近くなった。札幌にすっと行けるようになるのが一番いいかな」(島根県から来た利用客の女性)
地元でとれたホタテや野菜を揚げてトッピングしたシーフードカレー、その名も「二海(ふたみ)カレー」。
2016年の新幹線開業で北海道南部地方は盛り上がり、八雲町のこの食堂では開業を祝ってこのメニューを考えた。
「ホワイトソースがまろやかでそれに八雲町でとれたホタテがマッチしていてすごくおいしいです」(阿部空知記者)
「ご当地グルメ的なものを作ったらどうかなと盛り上がった。(開業の)2年前から準備して結構評判良いので、チャンスがあれば(延伸に向けて)新しいメニューも開発したい」(「まるみ食堂」篠原直樹さん)

新幹線札幌延伸で所要時間は?
札幌延伸で所要時間はどうなるのか?
国による試算では、新函館北斗駅から札幌駅までは約1時間。
特急列車に比べて2時間30分ほど短縮できることで、利用者の増加が見込まれているが―

利用者は低迷・延伸も大幅遅れ― この先どうなる?
新函館北斗駅までの開通では利用者の数が伸びないまま。
この数年は4000人台で推移していて開業から10年、一度も黒字になったことはない。

期待されていた新函館北斗駅前の開発も進まず、開業当初からその姿は大きくは変わっていない。
この現状に市長は。
「やっぱり札幌が開業になってからでないと新函館北斗駅の魅力は出てこない」
「新青森駅が開業した時、新青森駅前は何もなかった。5年後に新函館北斗駅が開業してから新青森駅前は病院が建ったり、ホテルが建ったり、今すごくにぎやか」
「当初から札幌開業を控えていた(新函館北斗駅も)新青森駅みたいな道をたどっているのではないか」(北斗市 池田達雄市長)
札幌延伸が当初の予定からはるかに遅れ、2038年度末以降、今から12年以上先になったことも大きな逆風となった。
「1日も早い札幌開業を目指して国交省や鉄道運輸機構、関係する全ての部署に今後も積極的に1日も早い札幌開業をお願いしに行きたい」(北斗市 池田市長)

「ペコちゃん牧場」構想掲げる八雲町にも暗雲
太平洋と日本海の両方に面する日本で唯一のマチ・八雲町。
人口約1万4000人の自然豊かなこの町に、ある構想が持ち上がっていた。
「私の後方で工事が進んでいるのが新八雲駅(仮称)です。この駅の前に牧場を整備する計画が検討されています」(阿部記者)
新八雲駅は市街地から3キロほど離れた牧草地に建てられる。

八雲町はこの駅を「牧場の中にある新幹線駅」としてアピールしようと計画の一つにしているのが「ペコちゃん牧場」の構想だ。
不二家の看板商品「ミルキー」の原料の多くが八雲町産という縁もあり、不二家とは2022年に連携協定を結んだ。
しかし、札幌延伸の遅れで暗雲が立ち込めている。
「構想としては入っております。ただ具体的につくるところまではいっていない。協力はするという部分でとどまっている。(Q:実現の可能性は?)五分五分でしょうね」(八雲町 萬谷俊美町長)

さらに、大きくのしかかっているのが事業費だ。
新幹線の恩恵を受ける自治体は事業費を負担することが決まっていて、八雲町が現在想定している6億から8億円ほどの負担は延伸の遅れでさらに4億円程度増える見通しとなった。
「やはり開業時期をはっきり明示してもらうのが第一。それに向けて町が周辺整備を含めた計画を練っていける」(八雲町 萬谷町長)

札幌延伸の遅れについて八雲町に住む人たちは。
「(延伸の)期限を決めていたのに遅れているのはちょっとなと思う」(この春進学で札幌へ引っ越す女性)
「(延伸まで)元気で生きていれば一番いい。札幌の親戚(の所)まですっと乗って1回は乗ってみたい」(八雲町民の男性)
「諸情勢があるのでしょうがない部分はある。(延伸を)1年でも2年でも前倒ししてもらえたら助かる」(八雲町に長期出張中の男性)

2016年の新幹線開業にあわせて「二海カレー」を考えた食堂は。
「(延伸は)早い方がいいですし、(約)10年という時間を考えるとちょっと長い」
「本来であればいつ何日開業ですっていうのがわかればすごくありがたい」(いずれも「まるみ食堂」篠原さん)

“札幌延伸”いつまでかかる?
札幌延伸はやはり2038年度末以降になるのか。
国の有識者会議のメンバーに聞いた。
「トンネル工事を中心とした土木の工事がいつ終わるかというところ」
「2029年度、30年度に土木の工事が終わる。2038年度、できるんだったらもっと早くというところは取り組んでいきましょうと」
「まずは2038年度(の延伸)を目標にやっていくのが関係者の新幹線の開業の取り組みでは重要」(北海道大学大学院工学研究院 岸邦宏教授)
まだ先が見通せない時間が続きそうだ。
