学生と経営者がお互いを「オーディション」して内定へ!“売り手市場”続く中、人材採用に新たな支援サービス登場

カテゴリ:ビジネス

  • 中小企業は人材獲得競争で苦戦
  • 就活イベントやIT活用で採用支援する取り組みが
  • 人材関連企業に求められる役割にも変化が

大学生とベンチャー経営者を「オーディション」でマッチング

「売り手市場」は続き、人材獲得競争は激しさを増している。
そうした中、人材採用に苦戦するベンチャー企業など中小事業者を支援する、さまざまな取り組みが登場している。

人材関連企業の「プレシャスパートナーズ」は、「オーディション形式」という画期的な取り組みを始めている。
それは、大学3年生のうちに就職先を決めたい学生と、ベンチャー企業の社長や経営者をマッチングする就活イベントで、都内で定期的に開催している。
10月30日のイベントには、ベンチャー企業6社のプレゼンテーションを聞こうと、2021年に卒業予定の学生65人が集まった。

ベンチャー企業の社長や経営者による、企業紹介などのトークセッションで進み、その後、このイベントで最も特徴的な部分である「オーディション形式」の座談会がスタートした。
座談会は、10人程の学生が座る大テーブルに、企業の社長や経営者が出向く形。
一見、学生と社長らがフリートークをしているように見えるが、背後ではその企業の人事担当者が、どの学生がどんな発言をしているかを、細かくメモをとっていた。

座談会は1回約15分。
その中で、企業の社長や経営者は、気になった学生15人を選出する。
また、一方で学生側も、もっと話を聞きたい社長や経営者を3人選ぶことができる。
マッチングが成立すると、選ばれた学生のみが、社長や経営者とイベント終わりにそのまま食事に行くという流れ。
食事をしながら、双方がさらに理解を深めることで、企業側は魅力的な学生の確保につなげたい考えだ。
実際この日も、食事会がきっかけで、後日すぐに面談・選考という流れになり、内定につながったケースがあった。
まさに「オーディション」さながらだ。

プレシャスパートナーズ 髙﨑誠司社長;
ベンチャー企業は、なかなか学生に対して大規模な説明会を行うこともできない。ベンチャー企業のことを、多くの学生に知ってもらう機会を設けたい。
また、学生にはベンチャー企業の面白さを理解してもらいたい

ノウハウ提供し、スマホだけで募集~採用まで!

一方、中小企業をデジタル面から支援するサービスも出てきている。
総合人材サービスのパーソルグループで、システム開発などを手がける「パーソルプロセス&テクノロジー」は、スマホ求人アプリの提供を開始した。
そのアプリ「x:eee」は、飲食店をはじめとするサービス業界のアルバイト・パート採用の「募集プロセス」に特化している。

サービス業界には、アルバイトを確保するための手段・コスト等についての知識が十分ではない中小企業も多い。そうした企業を支援するのが主な目的だ。
アプリの特長は、簡単に採用ページを作成でき、アルバイトの求職者が募集を見て応募するまでの「一連のプロセス」を、企業がスマホだけで進めることができる点。
スマホ上には「やることリスト」が表示され、求人プランに1分で発注することもでき、応募者の管理画面も備わっている。

「パーソルプロセス&テクノロジー」によると、中小企業に特に不足している点は、どの媒体に求人広告を載せるか、募集条件・募集要項に掲載する文章をどうしたら魅力的なものにできるか、そして媒体にどのように掲載したらよいか…といった具体的なノウハウだという。
募集をめぐる課題を抱える中小企業が多いことに注目し、今回 アルバイトの採用面からサポートするサービス実現につながった。

パーソルプロセス&テクノロジー 陳シェン氏;
これまで営業担当者は、求人広告を売ることと、求人媒体に出す原稿などの調整が主な仕事だった。これからは、これらすべてをスマホがやってくれるようになる。
営業担当者には今後、顧客企業の求める採用実現のために、企業に寄り添ったコンサルタントのような役割が、より求められて行くことになると思う。

サービスを構想した陳氏は、募集プロセスがスマホで簡略化されることで、人材関連企業の営業担当に求められる役割も変わっていくと予想する。

人材をめぐっては、2020年も各社の激しい獲得競争が予想され、支援の取り組みがますます注目を集めそうだ。

(フジテレビ報道局経済部 西村昌樹記者)