事故発生から20年の節目を迎えた38人が死傷したJR羽越線の脱線事故。現場付近で慰霊式典が行われ、参列したJR東日本の幹部が再発防止への誓いを新たにした。
この事故は2005年12月25日の夜、庄内町榎木を走行していたJR羽越線・秋田発新潟行きの「特急いなほ」が突風を受け脱線・転覆し、乗客5人が亡くなったほか、乗客・乗員33人が重軽傷を負った。
事故から20年の節目を迎えた25日、JR東日本の喜勢陽一社長らが慰霊碑に黙とうし、亡くなった人たちの冥福を祈った。
JR東日本は再発防止策として、突風の危険を予測して列車運行規制に役立てるドップラーレーダーに加え、2020年度からAIを導入。
これにより危険予測の的中率が2割向上し、5年連続で8割を超える成果をあげている。
(JR東日本・喜勢陽一社長)
「常に安全最優先の企業文化を日々の仕事の中でしっかりと作っていく。この事故は決して風化させたり忘れてはいけない。私どもの安全の原点にしなければならない事故だと思う」
事故発生と同じ時間のこのあと午後7時14分には、JRの職員などが慰霊棟で黙とうを捧げ犠牲者を悼む。
※喜勢社長の「勢」の上部は、正しくは「生」に「丸」。