2025年の佐賀をテーマごとに振り返るシリーズ。24日は「食」について。日本一奪還を目指す「ノリ」や新しくデビューした「コメ」。今年もいろんな「食」の話題がありました。

【ノリ漁業者 田中慎弥さん】
「われわれ生産者はおいしい黒いノリを消費者に届けたい、その一心で仕事に従事している。艶、味も非常に良いので今年も良い出来だと思う」

佐賀の誇る名産「ノリ」
12月9日、今シーズン初の摘み取りが行われました。
佐賀県のノリは黒くて柔らかく、香り高いと言われ、19年連続で生産量日本一を維持していましたが、3年前から兵庫県がトップに。

大きな原因が、海の栄養塩不足。
それに伴い、ノリの色落ちが問題となっています。

【イツワ工業 吉田直人代表】
「生産者がいま一番困っているのは色落ちノリの問題。これをなんとか少しでも手助けしようと思い開発した」

その色落ちノリをおいしく加工する取り組みも。
こちらの企業では、10月から「海苔チップスBumpy」の販売を始めました。

【試食した人】
「色だけ薄いなと思ったが、味は全然気にならない。おいしかった」

そんな中で迎えた、今シーズン最初の入札会。

【岩部リポート】
「今シーズンの秋芽網ノリの初めての入札会です。いま、商社がノリを手にとりながら真剣な表情で色やつやを確かめています」

その結果、1枚当たりの平均単価は51円75銭。過去最高額を大幅に更新しました。

【県有明海漁協 中島光参事】
「色があって非常にやわらかくうまみがあるノリが出品できている」

また、1万枚に3枚しかないと言われる最高級の「有明海一番」も2年ぶりに認定され、日本一奪還へ好調な滑り出しとなっています。

【食味検査員】
「今年は挽回ですよ!日本全国どこに行ってもやっぱり佐賀のノリはおいしいなという結果が出ると思う」

一方、ノリと一緒に食べたくなるのが、ご飯。

【試食した人】
「おいしい」
【試食した人】
「柔らかくて甘い。おいしいね」「うん」

県内では今年、コメの新品種「ひなたまる」がデビュー。
「ヒノヒカリ」に代わる品種として、白石町や伊万里市などを中心に本格的に栽培が始まっています。

【川崎晴喜さん】
「大粒でさっぱりとした味でとてもおいしい。今年は台風の被害もなく品質的には大変良いものができている」

このほか、今年愛称が決まった果物も。

白石町の特産品として栽培が進んでいるレモン。
「璃の香」という品種で、一般的なレモンより大きく、まろやかな酸味が特徴です。

全国900点以上の応募の中から、愛称は「璃の雫」に決定しました。

9月から12月にかけて収穫される璃の雫。
時期が遅くなるに連れて緑から黄色に変わります。

【白岩地区果樹試験組合 下村弘己組合長】
「グリーンレモンは新鮮さを売りにしている。黄色になったら黄色としての需要がある」

収穫したレモンのうち2割から3割は2級品があり、これらは加工品として販売されています。

【道の駅しろいし 久原淳子さん】
「町のPRを兼ねて加工品の開発を今進めているところ今年はたくさん璃の雫が実っていたのでまた新商品を並べていきたいと思っている」

白石町では、約1500本が栽培されていて今年は約5トンの璃の雫を出荷。
将来的には60トンの収穫を目指しているということです。

【道の駅しろいし 久原淳子さん】
「どんどんこういうシリーズを増やしながら白石町の璃の雫をPRしていきたいと思う」

サガテレビ
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