きのうの会見で出た小国町・渡邉町長の一連の発言について専門家はどのようにみているのでしょうか。熊本大学法学部の伊藤洋典教授は『違法性がない』とは言い切れない可能性もあり、やや先走った発言と指摘しています。
【熊本大学法学部伊藤洋典教授】
「調査が入って色々と明らかになる中で違法かどうかはっきりする。『おごりおごられ』も、社会通念上、〈これぐらいなら〉という金額よりかなり大きいものが報道されている。『違法性がない』とは言い切れない場面が出てくる可能性もある。町長の発言は『少し先走ったかな』という印象。入札に関係して何か便宜を図ったんじゃないかという局面と指名の基準を作る段階で何らかの関係があったのではないか。どの段階でも潔白であると証明できるかが焦点になる」
また、町の建設業協会に加盟する9つの業者で公共工事の入札が行われていることについては…。
【熊本大学法学部伊藤洋典教授】
「公共事業を実施する場合、公益の実現のためにやるわけだが、地域経済を活性化するという目的が付随してくるがために町内の業者を優先する。そこが一番、こういった問題の温床となる。目的が二つ重なっている。事業の実施と地域経済の活性化。このままでいいのかというところがある」
伊藤教授はこのように述べ、公共事業において求められる透明性、公平性の担保に疑問を呈しました。