香川県が10億円をかけて解体することを決めている高松市の旧香川県立体育館を巡り、解体を決める根拠となった体育館の耐震性や倒壊リスクについて香川県教育委員会が9月12日に説明しました。
香川県教委の淀谷圭三郎教育長と、香川県営繕課の池田拓真課長が会見しました。会見では県が2012年に行った体育館の耐震診断で、1階と中2階の耐震性が不足していて、地震によって崩壊する危険性があることや、建物を支えるくいの耐震性も不足していることが示されました。
さらに屋根を支えるケーブルの腐食などによって落下する危険性があるとしたうえで、8月に撮影した体育館の内外の老朽化の状況が示されました。
(香川県教育委員会 淀谷圭三郎教育長)
「安全面のリスクをできるだけ早く取り除くことが重要だと考えており、引き続き解体に向けた手続きを進めていくとともに、丹下健三氏が設計し多くの建築的特徴を有する旧県立体育館の文化的価値を県民の皆様に伝えていけるよう多彩な記録の作成に取り組みたい」
体育館を巡っては建築家などで作る民間の団体がホテルとして再生させる提案を行っていますが、倒壊の危険性に関する両者の主張は平行線をたどっています。