ヘアスタイルを整えるために利用する美容室。
雑誌やSNSで検索して、どんな髪形や髪色にしようかなと考える方が多いのではないだろうか。そうした中、美容室を巡る新たなサービスが話題を呼んでいる。今回のテーマは「美容室の広告に生成AIのモデルを起用?」ソレってどうなの?だ。
美容室の広告に「生成AIモデル」新サービス
早速、街で美容室に行く頻度や選ぶ基準を聞いてみると、
「行ける時は月1。カット・カラーと髪質改善のトリートメント。縮毛かけないときは2万5000円くらい。インスタとか見て、ビフォーアフターとか見て行くことが多かった」
「月1回くらい。1万2000円前後。口コミ、インスタやTikTokとかやってる人は信用できるというか探しやすい
「私は安さ。安さ基準」
「料金と一回行ってみて良かったら。話しやすかったり、そういうので通い続けたりとか」
…など、SNS動画や雑誌の写真を参考に美容室を決める方が多いようだ。
そんな中、美容室の負担を減らそうということで始まったサービスがある。

それが「生成AIによるイメージモデル」。
ヘアスタイルやアイラッシュ、ネイルの写真を販売している。
担当者に「なぜ生成AIを使った写真販売を始めたんですか?」と聞いた。

株式会社Sai・代表取締役:
美容室のオーナーから「撮影が大変」という声を受け、現場を支える仕組みとして始めた。集客というのが美容室にとって大変大きな課題となっていて、その中でモデル撮影の負担が経営を圧迫しているのは事実だと思っている。

帝国データバンクによると、2025年の1月から8月の美容室の倒産件数は157件と、過去最多だった2024年のペースを上回っている。原因は、物価高騰や人手不足などだという。
この生成AIは、ヘアモデルやサロンモデルを起用するよりもコストが安いため、利用する美容室が多いという。
「生成AIモデル」に賛否の声
街の方に“生成AIによるヘアモデル”についてどう思うか聞いてみると、
「(美容室側は)経費削減にもなるし、色んなバリエーションもできるのでいいのかなと」
「髪形だけでみるならいいんじゃないかな。髪形を参考にしてるので私はいいかと思う」
…という声が上がった。
一方で、このAIモデルに対して
「本当に(その髪形に)できるか心配になります」
「イメージした仕上がりと違うようになる不安。美容師によって切り方違うから、生成AIだとその人の技術をまねできない部分が出てくるのでは」
「AIの顔に合ってる髪形が自分に合うか分からないから参考にならない」
「それ通りに実際になるのか」などの声も上がっている。

一部から否定的な意見もあることについて、担当者は「そういった懸念は理解をしている。その上で美容室とお客さまが安心できるように、業界全体で活用の枠組みというのを考えていくことが大事だと考えています」と答えた。
それでは現役の美容師の方はどう感じているのか。

ヘアメディカルサロン新宿店・三橋正隆店長:
モデルを呼ぶにもお金がかかったりするので、そこが削れてAIで代用できるなら経費的にも助かる。

三橋さんのお店ではAIモデルは導入していないが、ヘアモデルとAIの共存がベストなのではと話してくれた。

ヘアメディカルサロン新宿店・三橋正隆店長:
よりリアルなもの(ヘアモデル)で見せられる方が、一番良いのかなと思う。おまけとしてAIも活用できればちょうどいいのかな。
人手不足や物価高で経営が厳しい美容室。
新たなサービスとしてAIモデルは定着するのか注目だ。
(「イット!」9月11日放送より)