「午前9時過ぎの北斗市です。激しい雨とともに雷もなっています。河川敷もまた、水がたまり始めています」(小町麻紀カメラマン)
大粒の雨が打ち付けた北海道北斗市。
北海道南部は2日連続で大雨に見舞われました。
19日、北海道南部では激しい雷雨となり、土砂災害や川の氾濫の危険が高まったとして一時約3千700人に避難指示が出されました。
「向かいの田んぼだったところも水でいっぱいになって、それで避難指示が出た」(避難した人)
北斗市では、19日から20日にかけての雨量が131.5ミリを観測。
市内では、19日の大雨で住宅3棟で床下浸水が発生し、大きな水たまりが残る中、住民が後かたずけに追われていました。
「消防が来てポンプで水をくみ取ってくれました」(北斗市民)
道路には、泥だらけになった車も。
19日に冠水した道路で動けなくなった車です。
線路下の道路が周りより低くなっていたため、車は天井が見えるくらいでほぼ水没してしまいました。
「この辺よ。あーやばいやばいって脱出してどんどん(水位が上がった)」(北斗市民)
一方、北海道厚沢部町では、農業被害が明るみになってきました。
「こちらの田んぼの隣の河川が氾濫し、新しい川ができています」(阿部空知記者)
本来なら田んぼの奥を川が流れていますが、19日に川が氾濫し、流れが変わってしまったといいます。
こちらの田んぼや畑では収穫直前の稲や大豆が水につかってしまいました。
「全滅ですね、コメは刈れないね、(流木など)いろいろな物が入っていて、(コメを刈る)機械を入れたら機械が壊れてしまう。無理だな」(被害にあった農家)
地元のJAと役場の職員は被害を確認するため農家の畑を巡回しました。
「これは小豆」
「(Q:この小豆も全部だめですか?)たぶんダメだとおもいます」
「一番大事な時期ですね。花が咲いているので」(農協の担当者)
地元の農家にとっても想定外の大雨でした。
「ここで生まれ育って70年ほどだけど、初めてだな」(被害にあった農家)
役場は、農作物への被害を早急にまとめて、今後の対策や支援を考えたいとしています。
北海道は20日夜~21日朝にかけてと、23日土曜日も大雨に警戒が必要です。
もし大雨になった時は
・川の近くにいる場合
氾濫の恐れがあると、非常に危険。すぐに避難をしたり、川から離れてください。
・道路が冠水した場合
水深30センチ以上になると危険。車や人が流されることもあります。
・住宅が浸水しそうな場合
「水のう」を活用して被害を防ぐ。袋に水をいれてしばるだけで「水のう」が作れます。玄関など水が入ってきそうな場所に水のうをいくつか置くと、水の侵入を防げる場合があります。