参院選富山選挙区で国民の庭田氏と自民の堂故氏が繰り広げた接戦の行方は、地域ごとの投票傾向が明暗を分けた。

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東西で明暗分かれた県内票の行方

選挙結果を市町村別に分析すると、庭田氏は県東部のほとんどと富山市、射水市で優勢を示した。対する堂故氏は地元の氷見市を含む県西部で強さを見せ、この地域では約1万3000票の差をつけて庭田氏を上回った。しかし県東部では両者の差はわずか207票と、まさに互角の戦いとなった。

大票田・富山市と自民地盤の変化

取材に応じる自民党の橘県連会長
取材に応じる自民党の橘県連会長

勝敗を決定づけたのは大票田の富山市だ。ここで庭田氏は無党派層の支持を集め、堂故氏に2万1000票以上の差をつけた。一方、自民党県連会長・橘慶一郎衆院議員の地盤である高岡市では、堂故氏が勝利したものの、その差はわずか627票だった。先月の高岡市長選でも自民推薦候補が敗れており、地盤の変化が見て取れる。

無党派層の動向が選挙の行方を左右

今回の選挙結果は、従来の政党支持層だけでなく、無党派層の動向が大きく影響した。特に富山市での庭田氏の圧倒的な強さは、無党派層からの支持獲得に成功したことを示している。自民党にとっては、特に高岡市での党勢立て直しが急務となりそうだ。

富山テレビ
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