小泉農林水産相は20日、コメの輸入について、例年8月に行われる加工用や飼料用の買い入れを、6月30日に前倒しすると明らかにしました。
コメの輸入をめぐり政府は、無関税で受け入れる「ミニマムアクセス」と呼ばれる枠を年間77万トン設け、そのうち10万トンを主食用に、67万トンを加工用や飼料用に回しています。
今回、買い入れを前倒す対象となるのは、アメリカ産の中粒種やタイ産の長粒種など7万1200トンで(精米ベース)、国産の主食用米の品質に近い中粒種の輸入量を増やすとしています。
放出で備蓄米の在庫が減るなか、不作時などに備えてコメを確保しておきたい考えです。
小泉大臣は「不測の事態が生じた際に政府備蓄米を活用してもなお供給が不足する場合には、国が保有するミニマムアクセスも活用可能としている。国際情勢含め万が一の事態に備えていくことも重要だ」と述べました。
農水省は主食用枠の入札についても、例年の9月から今月27日に早めると明らかにしていました。