県内で500人以上の死者・行方不明者を出した『6・26白川大水害』から間もなく72年です。
熊本市の小学校で20日、防災授業が行われ、水害を経験した男性が災害に備えることの大切さを語りました。
【中原 理菜 キャスター】
「この穏やかな白川の様子が一変した72年前の6・26白川大水害、あふれた川の水が人々や家を飲み込みました」
1953年・昭和28年6月26日、活発な梅雨前線による豪雨で白川が氾濫。
死者・行方不明者は563人にのぼりこのうち200人以上が大江校区の人たちでした。
【田尻 康博 さん】
「(母と)力いっぱいつないでいた手が離れて私は飲み込まれた。もうだめかと思った瞬間、電柱の支線につかまることができた」
20日、熊本市立大江小学校で開かれた防災授業。
当時、大江小の3年生だった田尻 康博さんが6年生に自らの経験を語りました。
この防災授業は、国交省熊本河川国道事務所や地元の防災連絡会などが白川大水害の教訓を伝え、災害に備える意識を持ってもらおうと去年に続き企画しました。
【田尻 康博さん】
「情報を聞いたら安全なときに危険な場所から早く避難。自然災害からは早く逃げるが勝ち早く逃げるが勝ちですよ」
【児童】
「逃げるが勝ち!」
田尻さんは「災害時には〈いつ どこに 誰と〉避難するか事前に決めて迷わず避難して」と語りかけました。
また、AR・拡張現実での体験学習も。
浸水時の危険を感じてもらうためです。
【6年生】
「危険は身近にあると思った」
「ハザードマップなどで備えたい」
熊本河川国道事務所は大江小学校での防災授業を毎年行いたいとしています。