「海の厄介者」が、立派な特産品に生まれ変わりました。
鮮やかな黄金色に輝くウニ。
神奈川・葉山町で20日にお披露目されたのが、その名も「葉山うに」です。
くぼたマリンファーム・窪田千春さん:
東京から引っ越してきてから、2年と20日たちました。たった2年と20日でここまで来られるとは、予定はしていたけど夢にも思いませんでした。
この「葉山うに」、もともとは海水温の上昇で大量発生したウニでした。
このようなウニは、痩せて身がなく、海藻などを食い荒らす磯焼けの原因にもなるため「海の厄介者」と呼ばれています。
この「厄介者」を商品化するために、地元の漁港と共に始めたのが養殖です。
餌に選んだのは葉山産のわかめや昆布。
幾度の失敗を繰り返しながら「葉山うに」として養殖に成功しました。
そして、構想から4年、ついに6月20日にお披露目されました。
くぼたマリンファーム・窪田千春さん:
数々の失敗をしましたね。やっとこの日を迎えられて皆さまにもお礼も言いたい。
「葉山うに」の生みの親の窪田さん、経歴がとてもユニークで元々は歌手なんです。
たまたまテレビ番組でウニを見かけたことがきっかけで、61歳の時にこの道に進んだといいます。
くぼたマリンファーム・窪田千春さん:
必ず作っていく漁業っていうのがマストになってくるので、その先駆けに僕はウニを選んだ。
気になるお値段ですが、殻つき活ウニが1kg5500円、塩水ウニが100グラム6000円となっています。
地域の新たな名産品として、「葉山うに」への期待が高まっています。
試食した記者によりますと、とても甘くて濃厚な味がしたということです。