警察官をかたるニセ電話詐欺の被害にあった福岡市の84歳の男性が、だまされたことに気づかないまま犯人の指示に従い、別のニセ電話詐欺に“受け子”として関わっていたことがわかりました。
福岡県警は起訴を求めない意見をつけて20日、男性を書類送検しました。
県警組織犯罪捜査課によりますと、福岡市西区の無職の男性(84)は大阪府警の警察官を名乗る男から「犯罪の容疑がかけられている」という電話を受け、現金約1000万円をだまし取られました。
その後、男性は被害にあったことに気付かないまま犯人側から「他にも疑いをかけられた人がいる調査に協力してほしい」と指示を受けて、5月に88歳の女性宅を訪問し現金250万円を受け取りました。
男性は指示どおりに現金を大阪に運びましたが、犯人側が待ち合わせ場所に来なかったため警察に相談した結果、一連の詐欺事件が発覚したということです。
県警は男性には詐欺を行う意思がなかったと判断し、起訴を求めない意見をつけて20日、男性を書類送検しました。