立憲民主党の野田代表は、今週に会期末を迎える国会の最大の焦点となっていた内閣不信任案の提出を見送ることを表明しました。
立憲民主党・野田佳彦代表:
政治空白は作るべきではないと、私は首相の経験者として思いました。
野田氏は、19日夕方の会見で、石破内閣に対する不信任案の提出を見送る理由として、アメリカのトランプ政権との関税を巡る協議をとりあげて、「石破首相が交渉している最中に足を引っ張るような政治空白は作るべきではない」と述べました。
こうした中、石破首相は野党各党の対応を見極める姿勢を示しました。
石破首相:
各党がどのように対応されるか。まだ具体的に承知をしておりません。そういう段階でのコメントというのはできません。
立憲民主党から不信任決議案の提出見送りを伝えられた野党内では、受けとめに温度差が出ています。
日本維新の会の前原共同代表は、野田氏との党首会談後、「わたし個人の意見として、首相経験者である野田さんがおっしゃったことについては非常に重みがあると感じている」と理解を示しました。
また、共産党の田村委員長も「適切な判断だ」「参院選で自公少数ということに力を注ぐことが必要だ」として賛同しました。
一方、国民民主党の玉木代表は「もっと野党第一党は、しっかり対峙(たいじ)して戦ってもらいたいというのが正直な気持ちだ」と不満を示しました。
また、立憲民主党内では、小沢一郎衆議院議員が「非常に残念、遺憾に思う」との考えを示しましたが、「党代表としての決定は、それはそれとして認識しなくてはいけない」と述べています。