5人の立候補が想定されている参議院選挙。有権者の関心はどこに向いているのか。
■参議院選挙に行きますか?
◇初めての選挙に行くつもり・18歳女性:「そうですね行こうかなと思ってます。税金のこととか、いま色々言われているじゃないですか、そこが(関心)大きいかなと思います」
◇参議院選挙近いこと知らなかった・女子大学生:「予定が合えば行くかなーみたいな感じですかね。(選挙は)正直あんまり興味ないですね」
6月13日と14日に実施した世論調査によると、県民の8割近くが「参院選に関心あり」
■今回の選挙に期待することとは?
◇一番の関心は消費税・高齢男性:「まず消費税はなくしてほしいわね。苦しい、もう年金だから増えてないからね一番応えますね」
◇働く世代への手厚い支援を・女性:「やっぱり働き盛りの人だったり、単身の方とかへの保証っていうのが、結構ないなっていうのはすごいつくづく感じていて」
◇物価高と子育てへの支援に期待・若い親子:「給料がそんなに上がらないところでの物価高だから、結構生活が厳しいなってのはありますね。子育てのところもちょっと重要視はしていただきたいなとは思います」
■令和の米騒動で客が増えた直売所
会津若松市のJA会津よつばの直売所「まんま~じゃ」。
「日本一うるさい直売所」と呼ばれている。購入した玄米をその場で精米してもらえるのが人気で、精米機の稼働音がいつも店内に響くからだ。多い日だと、店の売上の3分の1を占めるという。
まんま~じゃ・鶴水良店長は「東京や関東圏のお客様もガソリン代をかけてまで、こちらで購入した方が安いということで購入する方がとても増えました」と話す。
■コメ政策の安定化を
“令和の米騒動”の影響で、購入量を制限するなど対策を行うことに。期待するのはコメ政策の安定化だ。
鶴水良店長は「備蓄米が流通すれば、値段が下がるかもしれないんですけども、物量的には一時的なものかなと。コメ農家さんがですね、安定的に継続してお米が作れるような政策をとっていただければなと思います」と話す。
■関心高いコメ価格と消費税
直売所を訪れていた利用者からは…。「消費税は0にしてほしいなと。なんでも高いですし、物価も上がっていくばかりなので、少しでもそれで消費力も上がるのではないかなと」と話す。コメ農家の女性は「子どもの友達とかがスーパーに行ってもコメないとか高いとかで困っているという話は聞くので、やっぱりみんなが困っているような状況は早く改善してもらったらいいですよね」と話した。
■参院選・県民世論調査
先日、福島テレビと福島民報社が共同で行った世論調査の結果だが、投票で重視することは、半数あまりが「消費税減税や給付など物価高対策」。
コメ価格の高騰のように、いま目の前にある生活を何とかしてほしい、という切実な思いが見て取れる。
■福島の復興・創生
参院議員の任期は6年だから先の見通しも必要だ。
福島では震災と原発事故からの復旧・復興が続いている。今年度で「第2期復興・創生期間」が終了するが先日、2026年度からの5年間には福島県分だけで今の事業規模を5千億円上回る1.6兆円があてられる案が示された。
これをもとに、着実に復興を前に進めていくことと任期6年なので、さらに「その次をどうするか」の舵取りが求められることになる。
■選挙の風向き
今回の参院選、前回3年前と同じ5人が争う構図と見られている。
前回の選挙では、投票日2日前に安倍元総理が銃弾に倒れ、大きく風向きが変わった。そして、2024年の衆院選では政治とカネの問題で自民党が議席を減らすなど、本来の政策ではないところで風が吹いていることは否めない。
■投票率低下が課題
そして、課題になるのが投票率だ。
参議院選挙での投票率の推移を見てみると、ここしばらくは50%台が続いている。
特に課題となっているのが若者の投票率で、19歳と20代前半の投票率は前回3年前の参院選で30%を割り込んでいて、福島県選挙管理委員会では、大学に期日前投票所を設けるなど対策を取っている。
改めて参院議員の任期は6年、私たちの生活、これからの福島の行方を決める選挙でもある。7月3日公示、20日投開票と予定されている参議院選挙、皆さんの思いを貴重な1票に託していただければと思う。