6月19日、北アルプス白馬岳の大雪渓上部(標高約2400メートル)で東京都目黒区の会社員の50歳男性が行動不能になり、長野県警のヘリコプターで救助されました。白馬岳の大雪渓周辺では6月17日以降、山岳遭難が3件相次いでいて、警察が注意を呼びかけています。
警察によりますと、男性は19日、単独で猿倉から入山し、宿泊予定の白馬岳付近の山小屋に向かって登山中、雪渓で行動不能となりました。
午後2時前、本人から「動けなくなったので助けてください」と救助要請があり、午後4時過ぎ、県警ヘリで救助しました。
男性にけがはない模様です。
男性は技量不足で行動不能になったとみられます。
白馬岳の大雪渓周辺では6月17日以降、山岳遭難が相次いでいます。
17日には、白馬岳の小雪渓上部(標高約2600メートル)で岐阜県の無職の男性(69)と愛知県の無職の女性(48)が行動不能となり、県警ヘリで救助されました。2人にけがはありませんでした。
2人は装備が不十分だったとみられます。
また、18日には白馬岳の大雪渓付近(標高約2200メートル)でタイ国籍の48歳女性が滑落して、肋骨骨折などで重傷を負い、県警ヘリで救助されました。
大町警察署は、大雪渓付近は傾斜が強く、10本爪以上のアイゼン、ピッケルといった装備品は当然のこと、それらを使いこなす経験と技術が必要としています。
そのうえで、「自分の技量を超えた登山は危険です。経験者との入山や、ガイドの利用を検討してください」と注意を呼びかけています。