県内では早くもお中元商戦がスタートした。物価高・コメ不足の中、工夫して魅力的な商品を取りそろえていた。
山形市の県観光物産会館「ぐっと山形」には、県産品を中心に4400点もの商品が並ぶ。
「お中元商戦がんばるぞ!」
13日には選りすぐりの商品を集めた「お中元コーナー」が開設され、出陣式で「スタッフ一丸となって夏のギフト商戦を乗り切ろう」と士気を高めた。
2025年に取り扱うギフト商品は、県産の日本酒や肉・暑い時期に人気のジュースなど3000円前後の価格帯のものを中心に約80点。
数としては2024年より約20点少なくなった。
(ぐっと山形・齋藤純一さん)
「どうしても昨今の事情があって、コメのアイテムや高くなっているアイテムなどが減っている。各業者さんとも話して難しいところが多く、苦慮するところが多かった」
物価高の影響で値上げ幅が大きかった一部の菓子などをラインナップから外したほか、今回初めて取り扱いを断念したのがコメ。
例年2キロ・5キロなどのコメ単体の商品を取り扱ってきたが、入荷のタイミングが読めず安定供給ができない状況に。
それでもアイデアを出し合い、魅力的な商品を用意した。
(リポート)
「コメの安定供給が難しい中、なんとかコメ需要にこたえようと新たに用意されたのが、つや姫のシート米とつや姫入りの麺が一緒に入ったセットです」
(ぐっと山形・齋藤純一さん)
「どうしても、やっぱり『山形のおいしいコメがないというのはどうなんだ』ということで頑張って置いている」
またコメに代わる商品として、ラーメンやそばなど麺類の品数を増やしたり、蔵王ブルワリーとコラボしたサクランボビールが入った限定のセットなど、「山形らしさ」が感じられる商品を工夫して取りそろえた。
(ぐっと山形・齋藤純一さん)
「約2カ月間、お中元商戦がきょうから始まって山形の良いもの・おいしいものをなるべく多く届けられるように頑張っていきたい」
お中元商戦は夏休みに入る7月下旬からがピークとなる見込みで、特設コーナーは8月8日まで開設されている。
物価高・コメ不足の影響を受ける中でもなんとか需要に応えようという工夫が感じられた。
傾向としては夏の暑さが厳しくなっていることを受けて、そうめんやジュース・ゼリーなど冷やして食べるものが人気になっているという。
また、コロナ禍が明けてからはお中元を手渡しする人もいるということで、手土産感覚で気軽に渡せる低価格帯の商品も多数取りそろえがあって、選べる幅が広いのが魅力だと感じた。