イスラエルが13日、イランの核関連施設を空爆したということです。
まず最新情報をお伝えします。
イスラエルメディアによりますと、イスラエル軍の戦闘機が、国外でイランのドローンを撃墜し始めたということです。
なお、撃墜できなかったドローンは、1時間ほどでイスラエルに到達するとみられているという状況です。
改めて流れを見ていきます。
イスラエル軍は核兵器プログラムの核心を攻撃しました。
ネタニヤフ首相は、西部ナタンズにある核関連施設や核開発に関わる科学者などを標的に空爆したということです。
そのあとに、ドローン100機をイスラエルに向けてイランが発射しているという状況です。
青井実キャスター:
なぜ、このタイミングでイスラエルはイランに攻撃したんでしょうか?
SPキャスター・柳澤秀夫さん:
イランが核開発を加速化させていることに、危機感は相当強く持っていたんですよね。これはIAEA(国際原子力機関)もイランの核濃縮の度合いが、2025年の2月から5月にかけて1.5倍、高濃縮ウランが急激に増えているということで非難決議をしていた。このままいくと核弾頭を搭載したミサイルを作りかねない危機感があったことと、15日に中東のオマーンでアメリカとイランとの核開発を巡る協議が予定されているんです。普通に考えたらそのあとだろうと、結果を見てと。しかし先回りをすることで、逆に攻撃の効果を大きくしたかった思いがあったと。
青井実キャスター:
それでナタンズ、テヘランを空爆したということなんですね。
遠藤玲子キャスター:
アメリカは今回の攻撃に関与していないとしていますが、これは信じていいんでしょうか。
SPキャスター・柳澤秀夫さん:
ルビオ国務長官も今回の攻撃に一切関係していないと。偵察情報は提供はしていると思いますが、アメリカにしてみればもう少し時間をかけてイランとの交渉をしたかった。これまでもイスラエルに対してはもう少し時間をくれと、イラン攻撃はもう少しあとにしてくれと言っていたんですけど、ここまで来ると交渉も思うようにいってないということで目をつぶらざるを得なかったと。
青井実キャスター:
イランが報復を開始したわけですが、今後の行方は柳澤さんどう見ていけばいいんですか?
SPキャスター・柳澤秀夫さん:
イランのイスラエルに対する報復攻撃でアメリカの核関連施設が攻撃対象になるかどうか、これによって事態がどこまでエスカレートするかの分岐点になると思うんですよ。アメリカは、もし攻撃されれば対応を考えると言っていますし、イランももし攻撃されればアメリカも手を貸していることになるから攻撃するよと警告してたんですよね。
青井実キャスター:
そんな中トランプ大統領ですよね、止めることができるのか動いていくのか、その辺りはどうでしょう。
SPキャスター・柳澤秀夫さん:
当面は状況を見ることになると思います。アメリカとしてもこれ以上エスカレートして中東全体に混乱が広がることについては決して望んではいない。周辺のアラブ諸国、例えばサウジアラビアとか湾岸の産油国なんかも巻き込まれたくないという思いがありますけれども、もしサウジアラビアにあるアメリカ軍事基地がイランの報復攻撃の対象になったりすれば、ホルムズ海峡、日本が原油の90%を依存しているという海峡の入り口部分を、イランがかつてのように機雷で封鎖するようなこともあるかもしれませんが、そういうふうになるかどうかは、ひとえにイランが報復攻撃でアメリカ軍の施設を攻撃するかどうかに関わってくると思います。
青井実キャスター:
そういう意味では日本への影響、原油価格も高騰していますがこの辺りはどうですか?
SPキャスター・柳澤秀夫さん:
やはり危機感も持ってますから、すぐに原油価格というよりも株価の変動が大きくなっていることを見ると、投資家も含めて、状況が不安定化すれば日本への影響は原油だけじゃなく、いろんな面で経済的な面で出てくると思います。
青井実キャスター:
この辺り、世界の動きを注視したいと思います。