1968年に発覚したカネミ油症について、患者の症状などを調べている国の研究班が最新の解析結果を発表しました。
福岡県で開かれた油症対策委員会にはカネミ油症患者など、約30人が出席しました。
カネミ油症は市販の米ぬか油に猛毒のダイオキシン類などが混入した食中毒です。
研究班は手足のしびれなど、油症患者特有の体調不良の原因や、治療法の研究をしています。
13日の委員会では患者の子や孫などを対象にした次世代調査について、最新の解析結果を報告しました。
唇が割れる口唇裂や、歯の異常の発生率が高いなどといった明確な傾向はみられないとしています。
全国油症治療研究班 中原剛士 班長
「次世代に期待する患者の気持ちはもちろん分かっているし、それに添うべく何らかの科学的な見地を見つけようと研究を進めたり、検診を進めたり議論している最中」
出席者からは「油症認定の基準を見直してほしい」との意見も出ています。