コメの仕入れや精米などコメ流通の要ともいえる「コメ卸売業」で、廃業や倒産のリスクが高まっているとの指摘です。
コメの卸売業は、玄米の仕入れから精米や加工など、コメの生産者と消費者をつなぐ重要な役割を担っています。
帝国データバンクの調べによりますと、コメの卸を主体とする卸売業(1822社)では、全体の売上高の約半分(47.5%)を、わずか2%ほど(34社)の企業が占めていて、小規模企業が大半であることがわかりました。
また、従業員の数もゼロから5人未満が全体の6割以上でした(「従業員ゼロ」:320社(17.6%)、「1~5人未満」:833社(45.7%))。
さらに、企業の代表者の平均年齢が63.6歳と全業種の平均(60.7歳)を上回り、高齢化も進んでいます。
帝国データバンクは、「(小規模企業に)コメが回らず、得意先からのオーダーを断らざるを得ないとの声も聞かれる。仮にコメの在庫が確保できなければ、特に小規模企業は売上喪失、資金繰り悪化へつながり、事業継続のリスクが高まる可能性がある」と分析し、今後のコメの流通全体に関わる問題だと指摘しました。