コメの仕入れや精米などコメ流通の要ともいえる「コメ卸売業」で、廃業や倒産のリスクが高まっているとの指摘です。

コメの卸売業は、玄米の仕入れから精米や加工など、コメの生産者と消費者をつなぐ重要な役割を担っています。

帝国データバンクの調べによりますと、コメの卸を主体とする卸売業(1822社)では、全体の売上高の約半分(47.5%)を、わずか2%ほど(34社)の企業が占めていて、小規模企業が大半であることがわかりました。

また、従業員の数もゼロから5人未満が全体の6割以上でした(「従業員ゼロ」:320社(17.6%)、「1~5人未満」:833社(45.7%))。

さらに、企業の代表者の平均年齢が63.6歳と全業種の平均(60.7歳)を上回り、高齢化も進んでいます。

帝国データバンクは、「(小規模企業に)コメが回らず、得意先からのオーダーを断らざるを得ないとの声も聞かれる。仮にコメの在庫が確保できなければ、特に小規模企業は売上喪失、資金繰り悪化へつながり、事業継続のリスクが高まる可能性がある」と分析し、今後のコメの流通全体に関わる問題だと指摘しました。

フジテレビ
フジテレビ

フジテレビ報道局が全国、世界の重要ニュースから身近な話題まで様々な情報を速報・詳報含めて発信します。

経済部
経済部

「経済部」は、「日本や世界の経済」を、多角的にウォッチする部。「生活者の目線」を忘れずに、政府の経済政策や企業の活動、株価や為替の動きなどを継続的に定点観測し、時に深堀りすることで、日本社会の「今」を「経済の視点」から浮き彫りにしていく役割を担っている。
世界的な課題となっている温室効果ガス削減をはじめ、AIや自動運転などをめぐる最先端テクノロジーの取材も続け、技術革新のうねりをカバー。
生産・販売・消費の現場で、タイムリーな話題を掘り下げて取材し、映像化に知恵を絞り、わかりやすく伝えていくのが経済部の目標。

財務省や総務省、経産省などの省庁や日銀・東京証券取引所のほか、金融機関、自動車をはじめとした製造業、流通・情報通信・外食など幅広い経済分野を取材している。