林官房長官は12日午前の記者会見で、中国軍の戦闘機が自衛隊機に異常な接近を繰り返したことについて、「我が国の領土領海領空を断固として守り抜くため、今後とも我が国周辺海空域における警戒監視活動等に万全を期してまいりたい」と述べた。
中国軍の空母「山東」搭載の戦闘機は、太平洋の公海上空で7日午前10時半ごろから約40分間と、8日午後2時ごろから約80分間の2度にわたり、警戒監視を行っていた海上自衛隊のPー3C哨戒機に対し、追従飛行を行った。
最も接近した時の距離は、約45メートル。また8日には、Pー3C哨戒機の前方約900メートルを横切る危険な行為も行った。
林長官は、「このような中国軍機による特異な接近は偶発的な衝突を誘発する可能性があることから、政府として外務省の船越事務次官から呉江浩在京中国大使を始め、中国側に対して深刻な懸念を表明し、再発防止を厳重に申し入れた」と明らかにした。
その上で、「政府としては中国側と引き続き様々なレベルで意思疎通を行っていくとともに、我が国の領土領海領空を断固として守り抜くため、今後とも我が国周辺海空域における警戒監視活動等に万全を期してまいりたい」と強調した。