高知市一宮の土佐神社に眠っていた膨大な資料の調査報告会が行われました。戦国時代に奉納されたとみられる机も確認されました。
公開されたのは古文書など30点あまり。土佐神社が保存しこのほど調査が行われた資料4400点のうちの中でも最も古い戦国時代のものとみられる机には永禄6年と記されており、460年ほど前のものと考えられます。
土佐神社は保管する膨大な資料の調査を県立高知城歴史博物館に依頼。2014年から9年がかりで調査を進めました。
こちらの絵図に描かれているのは土佐神社のようすです。
県立高知城歴史博物館・片岡剛学芸員
「明治6年当時の境内の鳥瞰図ですね上から眺めた写真のようなものでして当時の周辺の様子ですね」
神社で祭る神様や年中行事のほか、地域との関わりの歴史などについて書き記された貴重な資料もあります。
土佐三大祭りの一つ「しなね祭」の歴史を記している明治時代の資料です。ある時期から規模が小さくなったしなね祭を再興しようと請願する署名欄には坂本龍馬にも影響を与えた土佐の絵師河田小龍の名前が残されています。
こちらは高知であった事件や村や町などの地理情報などが記されている「南路志」。原本は焼失していますが県内外に写しが残っています。土佐神社に現存する写本は江戸時代のものとみられています。
県立高知城歴史博物館・片岡剛学芸員:
「基本的にあまりオープンにならない世界だと思いますので、今回本当にいろんなタイミングが重なりましてこういう調査ができたということは博物館側としても貴重な経験だったと思います」
今から1000年前には存在していたのではないかとみられる高知市の土佐神社。今回調査された資料は今後も全て神社内で管理するということです。