福井市中心市街地にある大型商業施設を始めとする店舗が、共同で販売促進事業を立ち上げました。背景には、商店街の力が弱まりつつあることがありました。
福井駅前にある大型商業施設や商店街、そして浜町や片町エリアの店舗など、福井市中心市街地が共同で進める販売促進事業「ふくトク」は7月からスタートします。
事業のコンセプトである「福井のまちなか」で「お得」に買い物ができることから名付けました。事業を立ち上げたのは、福井駅前商店街振興組合です。
6日は、2024年から組合の事務局を務める「まちづくり福井」の松尾大輔社長らが事業の中身を説明しました。
今回の共同販促事業は、福井駅西口、片町、浜町エリアにある大規模な商業施設や商店街の加盟店、商店街組織のない小規模な店舗が対象です。
「ふくトク」のLINEを登録すると、公式アカウントに参加店舗の割引クーポンが配信されます。
また、20%のプレミアムが加わった1万2000円分になる買い物券が8月下旬から9月にかけてと、20205年1月中旬から2月にかけての2回、販売されます。
今回なぜ、規模の違う中心市街地の店舗がスクラムを組んで共同で販売促進事業を行うのかについて、長年、福井駅前で店を運営してきた、フルーツのウメダの社長は「分子が客、分母が店とすると、かつては分子がすごく多くて何をやっても売れた。ただ、インターネットの普及でモノの買い方の流れが変わり、商店街の存続が危うくなってきた」と話します。
商店街の力が落ちる中、今回の共同販促事業に対して地元の商業者からは「こういう仕掛けはいい」「情報発信力に期待したい」と前向きな声が聞かれました。
まちづくり福井の松尾社長は「各個店の強みを活かすプラットホームにしたい」と意気込みます。
「ふくトク」の参加店舗の募集は6日から始まり、販促イベントの実施も検討しているということです。