SNSやネット上など、目に見えない相手からの誹謗中傷が社会問題となっています。こうした誹謗中傷への対応などを学んでもらおうと5月27日、新潟市で講演会が開かれました。
27日、新潟市中央区で開かれた『人権講演会』。
ネット炎上やフェイクニュースなどに詳しい国際大学の山口真一准教授が集まった約100人を前に語ったのは、ネット上に書き込まれた誹謗中傷の恐ろしさです。
【国際大学 山口真一 准教授】
「物理的な殺傷能力はないかもしれないが、誹謗中傷という刃によって心が深く傷つけられてしまうことがある」
総務省の調査によりますと、インターネット違法・有害情報センターに寄せられた相談件数は2023年度、6463件に上り過去最多に。このうち6割近くが個人の名誉や信用などを損なう誹謗中傷についての相談だったということです。
こうした中、山口准教授はこの日の講演で、実際のSNSでの炎上などを例に、簡単に情報発信ができる今、「誰でも加害者になりえる」と話した上で、他人を尊重することが最も大切であると訴えました。
【国際大学 山口真一 准教授】
「一人ひとりが他者を尊重するという当たり前の道徳心を育むこと。テクノロジーが進んだ社会だからこそ、アナログな道徳心がすごく大事」
県は今後、こうしたネット上の誹謗中傷を防ぐための啓発活動を強化していく方針です。