広島市の平和公園で、きょう、原爆慰霊碑に納められている原爆死没者名簿の風通しが行われたほか、慰霊碑の地下にある石室が初めて報道公開されました。
原爆投下時刻の午前8時15分。
広島市の職員が原爆慰霊碑の前で黙祷を捧げました。
職員は慰霊碑の石室から名簿を取り出し1ページずつ丁寧にめくり風を通しながら保存状態を確認していました。
【広島市原爆被害対策部調査課・上本慎治課長】
「慰霊の気持ちを新たにするために、名簿の風通しを行いました。原爆死没者の慰霊と世界恒久平和を願う思いを広く共有してほしい」
また、被爆80年の今年、広島市は慰霊碑の地下にある石室の内部を初めて報道公開しました。
石室は、高さおよそ1.2メートル、幅2.3メートル、奥行き3メートルで、内部にはステンレス製の奉安箱が28個並びます。
その中の桐の箱に名簿が4冊ずつ入れられ防虫剤や防湿材も使って大切に保管されています。
名簿は合わせて129冊納められ広島で被爆して亡くなった34万4306人の名前などが記されています。
去年の8月6日以降に亡くなったことが判明した人の名簿への記帳は来月初旬から始まり平和式典で慰霊碑に納められます。