「コメを買ったことがない」などとする不適切な発言をした農水大臣が更迭されました。後任には小泉進次郎衆院議員が起用されましたが、新潟県内からは様々な声が上がっています。
■農水相更迭に花角知事は「すぐ機動的に動けるか心配ある」
【江藤拓 前農水相】
「ただいま石破内閣総理大臣に辞表を提出しました」
5月21日朝、石破首相に辞表を提出し受理された江藤拓 前農林水産大臣。
【江藤拓 前農水相】
「私はコメを買ったことがありません。支援者の方々がたくさんコメをくださる。まさに売るほどありますよ」
コメの価格高騰が続く中でのこの失言で担当大臣が更迭される事態となりました。
花角知事は安定したコメの価格や供給環境を作る取り組みはまだ道半ばなどと指摘。
【花角知事】
「事情を熟知している大臣と後任はどなたになるか知りませんが、そういう意味では情報量に差があるだろうから、すぐに機動的に動けるか心配はある」
■新潟県 安定供給へ取り組み強化の方針
昨年度、県が実施した農林水産業に関する施策について専門家などが評価する審議会でも、やはりコメの価格や供給体制が話題に。
【JA全農にいがた 高野洋 本部長】
「当然、営農継続という観点も重要だと思うし、消費者からきちんと理解して受け入れてもらえるような価格も大事だと思っている」
【新潟食料農業大学 食料産業学部 青山浩子 教授】
「(県産米が)過剰から不足に、今後起こりうることを考えると、このままでいいのかということを一度検証する必要があるのかなと思う」
コメどころの誇りにかけて、県も安定供給への取り組みを強化する方針です。
【県農林水産部 神部淳 部長】
「新潟米は国内の消費者の消費者の皆さんから高い評価をいただき、求められているので、それが用意できるようしっかりと収穫量を確保した上で提供できるよう県としても推進していく」
■後任は小泉進次郎議員 農業関係者が期待することは?
こうした中、石破首相は江藤前農水大臣の後任に小泉進次郎衆院議員をあてることを決定。
【石破首相】
「農業についても、水産業についても、経験・見識改革に向けた情熱を持っているのが小泉議員である」
備蓄米を放出しても価格の下がらない現状に加え、大臣の更迭と迷走を続ける農政
。
【県農業会議 石山章 会長】
「5年10年のスパンで営農が継続できるような国の農政を推進していただければと思っている」
【JA全農にいがた高野洋県本部長】
「コメの問題中心に関税問題もあるので、農業が元気になっていくような施策、JAグループと一緒になって推進してくれればありがたい」
新たに就任する大臣には価格の安定とともに持続可能な農業の実現を期待したいと話す農業関係者。
自民党の農林部会長時代には農協改革にも関わった小泉衆院議員がこの難しい局面で大臣としてどのような対策を講じるのか…。
【小泉進次郎 衆院議員】
「今の状況を見たときに、国民にとって、これだったら安心して買える、その価格まで政治の決断によって下げていく、この政治決断が求められている局面。スピード感を持って対応できるよう全力を尽くしていく」